講義レポート

右の靴にラブレターを入れると気持ちが伝わる

「20年履ける靴に育てる」講義レポート

20年履ける靴に育てる」の最終回では、大切な方の靴を磨くというプレゼントがありますが、磨いたあとには靴の持ち主の方への手紙を書いてもらっています。

両親や兄弟、奥さんや旦那さん、会社の先輩、同僚など、大切な方へ、いつも言えない言葉を添えて渡すんです。今回もとても胸キュンな手紙がたくさんありました。右の靴にラブレターを入れると気持ちが伝わるんですって。
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これは小学生の息子さんの靴を輝かせるお父さん。
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優しい表情で磨いてらっしゃいました。最近は家で靴を磨いていると、息子さんが興味深そうに見ているそうです。一緒に磨く日も近いかもしれません。親から子へ、伝わる気持ちと技があるんですね。

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大人数で大盛り上がりだった22期も笑顔でみなさん卒業です。

・大好きな靴を大切にするため
・靴磨きのお店を開きたくて
・おじいちゃんが磨いてくれてた靴を自分も同じように綺麗したい
・10年後20年後の自分を思ったときに、靴の綺麗な人でいたかった
・足に合う靴に出会うことが難しくて、いいものを長く履きたいから
・手に職をつけたくて

などなど、いろいろな理由があって集まった18名のみなさん。
回を重ねるごとに更に気持ちが膨らんで目がキラッキラしてました。

この講義を受けてから、街中やテレビで人を見るときに、足元がすごく気になるようになったといいます。安い靴を履きつぶすということをやっていた方から「手入れの方法がわかったし、長く履ける靴を買おうと思うようになりました」という嬉しい言葉もいただきました。

はじめは単純に靴を磨くという作業だったものが、人の靴を磨くことでコミュニケーションの一つになったり、靴だけじゃなく身の回りのものすべてに対して大切にしたいという意識に変わってきたりと、心が豊かになっていくのもいいですね。

22期を終えた今も、靴を磨いて育てることは深いなぁと改めて思います。今期は大阪から通ってくれた人がいました、”足元綺麗計画”が日本中に広がっていったら嬉しいです。また次の講義で、たくさんの仲間と靴と出会えるのが楽しみです。

(text:「20年履ける靴に育てる」キュレーター/三麗世奈)



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