講義レポート

服装の変化が自分を自由にする

「スタイル発見学」講義レポート

こんにちは、「スタイル発見学」キュレーターの小酒です。スタイル発見学では、ファッションスタイルのパターンを7つに分け、グループワークで自分がどのスタイルが似合うのかを診断。その後、雑誌を切り抜いたりしながら、実践できるレベルにまで落とし込んでいます。さらに、スタイル発見学では「似合う」ということを外見からだけではなくて、自分の内面からも考えていきます。

たとえば、友達と買い物に行って、「これ絶対似合うよ!」と言われたけれど、「好みじゃない」とか「自分のキャラじゃない」と言って、敬遠してしまった経験がある人は多いのではないでしょうか。この講義でファッションスタイル診断を行う際にもやっぱり同じように感じる方はたくさんいらっしゃいます。おそらく自分一人で専門家に診断してもらった場合には乗り越えることが難しい、その自分の思いと似合う服のギャップを、みんなで乗り越えていくのが「スタイル発見学」の面白さ。先日修了した第3期の受講生からも嬉しい感想をいただいています。


自分自身をまずは受け入れて(ファッションスタイルにとどまらず、全てにおいて)、自分らしさを発信していく、という点について、スタイル発見学はほんとうにそのはじめのきっかけを与えてくれた授業だったと思います。
受講生同士で相手の印象やいいところを伝え合ったことがよかった。この時にいただいた言葉すべてに感動・感激しました。
朝、適当に選ぶしかなくて憂鬱だった服選びが今は”今日はどう見せる(見せたい)か?””あ、多分これが足りないから今度買いに行こう!”と、まるで作戦を考えるようで、とにかく楽しくてしかたありません。
似合う服を知ることが内面に及ぼす影響がこんなに大きいなんて気付かなかった。
自分のスタイルを実践すると、人はこんなに輝くのだ、ということが実感できた点。


私たちは普通、お店で服を見るとき、手に取った服の印象がそのまま自分の印象になると思いがちです。たとえば、カジュアルなボーダーのシャツを着れば、爽やかで自然体な人に見えるだろうというように。だけど実はそうではありません。いくらボーダーシャツを着ていても、それが似合っていなければ、相手は違和感を感じてしまいます。派手な服を着た方が自然体でナチュラルに見える人もいます。
でも「あなたは派手な服の方がナチュラルに見えます」と言われて、すんなり派手な服を選べるほど人は素直ではありません。手にしたい印象と、解決策がわかっていても踏み出せないのは、自分自身がもっている固定概念のせい。これは服の話ですが、服だけではなく、様々な場面で自分で自分を縛ってしまうことは誰にでもあると思います。自分を解放することがとても難しい選択の場合もあるでしょうが、服は怪我をするわけでもなし、比較的それがやりやすいのでは。生徒さんがくれた「内面に変化が起きた」という感想は、こうしたところに理由があるのではと思います。
スタイル発見学の講義は、週1回の5週間。ファッションスタイル診断は2回目で行いますが、その後の3回目、4回目、5回目とどんどんみんなの個性が開放されて、表情が明るくなっていく様子は、本当に素敵です。また、3回目~5回目まで毎回今日の服のポイントを発表し合いながら、自分が持っている服に合わせて、アレンジを教えてもらえるのも魅力の一つです。
また、この講義では、特に縦のラインをつくるか、曲線の多いコーディネートをつくるか、ということが大きな要素になってきます。それは単純に直線か曲線かどちらか2パターンに分かれるかというとそうではなく、直線や曲線を入れる分量はその人によって異なってきます。微妙なその分量は、自分で鏡を見ただけではその変化がわからなくても、他人から見ると一目瞭然。実際に講義ではいろいろなネックレスを付け比べることができます。
みんなで試行錯誤しながら、掴んだ一人一人のファッションスタイル。来月にはこれまでの卒業生が集まって同窓会も開かれる予定です。

 



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