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第6回First Wednesday「MEOTOナイト」レポート

毎月第一水曜日開催 ワンテーマを探る誰でもウェルカムなイベント

9月初旬の水平教室、なんとなくお部屋がムワっとするのは、白露がもたらす湿気のせいか、それとも「夫婦」たちの照れくささや暖かい愛情の恩恵なのか…?

今回のFirst Wedenesdayは“MEOTOナイト”。参加者もご夫婦が多いせいかいつもとちょっと雰囲気が違うなか、とある2組の夫婦のライフスタイルから「生き方」や「働き方」を探ります。

【2人で同じことを楽しむ】

1組目は正垣克也さんと文さんご夫婦。「変わらぬ生活」から「やりたいことをやる人生」にシフトチェンジするため、同時期に退職後、2人で傾倒した『お茶』を軸に、ポートランド→ニューヨーク→セドナ→ハワイを旅した2人のお話しです。

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職を辞め、旅に出る。今までの環境を大きく変えることはある種勇気のいること。何もかもリセットしてから旅に出ることに怖さは無かったか、との問いに「勢いづいてしまった」という克也さん。日々生き方を考えるなか、「もし余命が1年だったら何をするか」、「“明日”が必ずやってくる保障はない」ということを思うと、先のことを考えるより、やりたいことをまずやってみよう、今までにない期間旅に出ようという考えにすぐ至ったようです。そこに同じ価値感を持ち、考え方も理解している文さんが一緒に勢いづき、図らずとも、「2人が同じ方向を向いていくためのトライアルの旅」がスタートします。

ポートランドのホテルロビーでお抹茶、inatsgramでつながったお茶仲間とのtea ceremony、NYのセントラルパークで野点、セドナのまぶしい太陽の元で茶を点てる、そして最後の目的地ハワイでは日系コミュニティの、お互いが思い思いに他者を思いやりかかわりあう濃密な社会に触れる。ところ変われば人も変わり、形成されるコミュニティは違うものの、どこでもいつでも変わらぬスタイルで2人一緒に野点スタイルを楽しめるのは、お二人がお互いに目を配りながらも、同じ方向を向いて歩み続け、信頼し続けた結果なのだろうなと感じました。「夫婦とは共鳴しあうもの、1人よりも2人分の喜びが増える」という文さんの言葉に暖かい視線を送る、克也さんの穏やかな表情も印象的でした。

次のステージは模索中ながらも、お茶文化から垣間見える昔ながらの時の感覚や、暦を大切に意識する生活を伝え守りたいとのこと。お二人の紡ぐ世界感はまだまだ広がりを見せそうです。

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【働くこと=生きることのごちゃまぜライフ】

2組目のゲストは『食の企画会社 CONVEY』を営む横田渉さん、Eminaさんご夫婦。

「食」という、人生から切り離せないシーンを鮮やかな色彩のお料理で彩ります。社長業のEminaさん、シェフ業の渉さん、同じ飲食という世界でキャリアを積んできたお二人が、それぞれ良さを活かしあいながら、仕事もプライベートも常に一緒イン歩んでいくライフスタイルはどういったものなのか?おいしそうなスライド写真に目を奪われつつ、お二人の言葉の端々に興味深々な眼差しが注がれます。

プライベートにしても、仕事にしても、その過程の旅にしても、「食」というものは根本的に消えることなくつきまといます。そこを仕事にしているとどうしてもどこかで「仕事目線」がかかわってくる。「好きなことを仕事にするということはそういうこと」と淡々と渉さんは語ります。

それでもその状況を2人で自然に続けられ、楽しめるのは、やはり「食」が好きという共通項が大前提にあるから。さらには、食のサービスを通しての大切にしたいポイントやマインドを同じレベル感で語り、創りあげられるから安心感や信頼感が土台にあるから。食事の単なる供給ではなく、生産者の想いも一緒に届け、本当に心から目も口も心も満たされるテーブルシーンを提供し続けるお二人、「来るボールを打って遠くに飛べばいいな」とEminaさんは経営について語っていましたが、こんなに素敵なボールならいくつでも受け止めたいと思える素敵な空気がお二人から溢れていました。

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同じ仕事を同じ時間軸と空間で行うことで、積極的な反省を繰り返し、1人よりも2人分の知見と興味関心で好きな世界をどんどん広げていく。その中で心の琴線に触れたものを2人で咀嚼し活動に反映させていくことで、クリエイティブな思考やアウトプットをエンドレスに続けられるのだろうなと感じました。半年に一度行われる“Spot and Table”食事会、自由大学でも『おいしい盛り付け学』でお二人のデザインする世界を味わうことができます。なんともわくわくする食の世界にどっぷりと浸かってみたい、早々とfacebookページをチェックしてしまうのでした。

「旅先で喧嘩やトラブルはなかったのか」、「家での役割分担は?」など、リアルな生活シーンが垣間見えるような質問とトークも飛び交い、今回のFirst Wedenesdayも時間ぎりぎりまでにぎやかなコミュニケーションが繰り広げられました。

次回のFirst Wedenesdayのテーマはふたたび『Portland』。この夏開催された、『CREATIVE CAMP in ポートランド』参加者による学びが語られます。さてどんな化学反応が待っているのか、10月5日(水)19:30〜21:00もお楽しみに。



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