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自由大学の働き方【新学長・小酒ちひろ編(2)】

クリエイティブチームは一緒に働く仲間を探しています

自由大学クリエイティブチームで働く人に、その働き方を聞くインタビュー。第一弾は新学長 小酒ちひろさん。今回は後編。(前編はこちら
今回、加わる新メンバーには、小酒さんが受け持っていた申込対応とSNSの配信業務がまず引き継がれる予定ということで仕事内容について聞いてみた。

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 小酒ちひろさんと自由大学での働き方

申込対応と聞くと、受講申込に対して返信をするようなイメージを抱きます。実際はどのようなことをしていますか?

受講申込があると、まずは名簿に記録していくんですよ。講義ごとに開講決定人数は異なりますが、開講人数に達したら申込者に案内メールを送るわけです。申込者への対応と並行して、教授、キュレーターにも申し込み状況を連絡したりします。教授、キュレーターと協力して一緒に開講までもっていくんですね。

外と内を繋ぐ役割が、窓口業務にはあるようですね。受講生全体の様子もわかりますし、特別な気づきがありそうです。

受講申込の時に、アンケートを書くでしょ。目を通していると、今求められている学びのテーマが見えてくる。以前なら「プロジェクトを始めたい」とか、「地域と繋がりたい」とか。最近は「丁寧に暮らしたい」とか「生活を見直しながら、自分の人生の軸をつくっていこう」という人が多いとか。

男女比や年齢構成比も分かるし、毎月の変動を分析することもできるよね。最初の頃は20代が多かったけれど、最近は40代、50代まで広がってきているとか。より幅広い世代が自由大学で学ぶようになってきました。

データ分析もできるんですね。数字が好きな人にも向いている仕事かもしれません。実際はどうでしょうか?

うん。データは溜まっているから、分析もできると思って、まとめることもしてみた。でも、みなさんのメールを見ているだけではなくて、キュレーターとして講義も持っているから面白いんだと思う。一通一通に人格が見えてくるようになるから。2回、3回と受けている人がわかるし、名前を覚えているから、一言、コメントを足して返信するようなこともあるよ。

問い合わせはどんなものがくるんですか?

受講に際しての疑問や、教授への取材依頼がきたり、レクプラについての質問がきたりもします。自由大学に関わる連絡がすべて来るから、自由大学の全体がわかりますね。

SNSの配信業務について教えてください。

これは不定期で、募集中の講義を紹介したり、開講決定した講義をお知らせしたり、自由大学のプロジェクトの紹介をしたりしています。講義のことは教授、キュレーターのほうが魅力を分かっているので、写真や文章を送ってもらって配信することが多いです。

小酒さんだけが配信しているんですか?

気づいた人がやろうという話で始まっているので、いつ、誰が配信するという決まりはないんです。

昨年、世田谷パン大学をやった時は、和泉さんはお腹が大きくなり始めていたし、岡島さんは『TRUE PORTLAND』の編集があったりして、私は「石巻・雄勝硯ツーリズム」「硯職人弟子入り体験プロジェクト」をやっていたりでみんなそれぞれにプロジェクトをもっていました。でもそういう時こそお互いが気遣いながら配信していたりします。誰がやる、いつやる、そう決めてしまうと重荷になるでしょう。だから、気づいた人がやる感じなんです。

申込対応やSNSの配信以外にどんなお仕事がありますか?

教授、キュレーター、受講生、卒業生、全員とコミュニケーションを取ることができるから、それを活用して新しい講義などを企画することもあります。講義を開講することが一番大事だっていうことは、クリエイティブチーム全員が意識していることなので、開講に貢献できるように、気付いたことを還元していくようにしています。

今の業務を引き継いだ後、小酒さんはどのような仕事をするのでしょうか?

これまで、教授、キュレーター、卒業生とのコミュニケーションの土台を築いていけたから、今度はその土台を活かして、自由大学がもっと魅力的なプラットフォームになるようにしていきたいと思っています。

卒業生が集まって何かを始められる場を作ったり、その場に教授、キュレーターが参加したりするような状況を作っていきたいですね。卒業生が自由大学を使ってもっとチャレンジできる環境をつくっていきたいんです。ちょうど、表参道に新キャンパスが建ちますし、同時に私は学長になるので、今までできていなかったことをしていこうと思っています。

学長だから偉いとか、学長だから特別ということもないし、私は旗振り役としてではなく、誰かに旗を渡していくようにしていきたいですね。

最後に

自由大学は、本当に自由。学校法人ではないし、会社でもない(クリエイティブチームは全員がフリーランス)。だから、どんなふうに運営されていて、クリエイティブチームの人々がどんな働き方をしているのか、なかなか想像し難い。

今回、小酒さんに話を訊く上で、どんな働き方をしているのかを明らかにしたいと思って、インタビューに臨んだ。この記事に書いたこと以外にも、1日のスケジュールやクリエイティブチーム全体で行っていること、自由大学の仕事と同時にアルバイトをしていた時期のことなどを教えてもらった。

詳しく知りたい人は、ぜひクリエイティブチームに声をかけて、話してみてほしい。どこまで話してもらえるか、どんな内容が聞けるのかはわからないけれど、そうしたコミュニケーションが自由大学と関わるキッカケになると思う。

ひとつだけ分かったことがある。それは、自分から進んで働きかけることが大事だということ。小酒さん自身、最初は特別に声をかけられたわけじゃなかった。人手が足りていないことを感じて、「手伝いたい」と申し出て、どちらからともなく自然と運営に関わっていく流れができていった。

自由大学には、まだまだたくさん仕事がある。「卒業生のプロフィールを作成して、どんな人が、どんな学びをして、どんな活動をしているのか一覧できるようにしたい」といったやりたいことが、小酒さんにもまだまだたくさんあった。

会社勤めをしていると、ついお金をもらって仕事をすることに慣れてしまう。でも、自由大学の働き方はそれとは少し異なっているように感じた。まずは働いて、その対価としてお金や機会をもらう。自由大学で働くことが、自分自身の今後の人生に繋がっていく。そんなビジョンを描きながら、クリエイティブチームに入って自由大学を育んでいきたいと思える人こそ、新メンバーに向いているのかもしれない。

多くの人が、働き方や暮らし方について関心を持っていると思う。自分の仕事によって、どんな人が笑顔になるのか、どんな出来事が生まれて、誰が喜ぶのか。仕事を通して誰かのために役立ちたい人は、自由大学クリエイティブチームに入ってみるといいのかもしれない。
(記事、インタビュー:新井優佑 写真:ぽろり

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