ベジタイとは?まずは、タイのことを知ろう
みんなの自己紹介から始めます。
【座学】
・タイの食文化について
・タイの食材について
・タイ料理の基本知識
・タイのベジタリアン事情
・ベジタイについて
野菜中心の健康的なタイ料理をマスターする
この講義は、肉や魚などを食べない「ベジタリアン」「ヴィーガン」志向の方が、食卓のレパートリーに「タイ料理」を加えられるようになることを目指します。
タイ料理と聞くと、世界三大スープの一つに数えられる「トムヤム・クン」が有名ですね。辛味、酸味、甘味にハーブやスパイスの香る個性的な味わい…。世界中の人たちを魅了し続けるタイ料理は、旬の野菜や伝統的製法で作られた調味料が特徴で、味や香りに驚くほどパワーがあります。
野菜を中心とした食生活を好む人たち、世界中でヴィーガンが増えています。健康のため、地球環境問題のため、殺生回避のためなど理由はさまざまですが、口にするものを自覚的に選んでいく意識は、これからの私たちにも必要でしょう。「化学調味料を避け、なるべく自然由来のものを」と心がける方も多くなりました。
ただ、自分や大切な家族の健康を守るからといって、美味しさ、楽しさを諦める必要はありません。身体にいいと思って「頭で食べる」のでなく、心からおいしい!と楽しんで食べるのが一番です。
講義では、野菜・穀物・豆類のみで調理する「オリジナルレシピ」にチャレンジします。食べると力が湧いてきて、体が喜ぶ。そんな秘伝のレシピにあなたの好みも加えて、自分なりの「ベジタイ」を見つけ、マスターしましょう。
Q:「ベジタイ」とは?
A:全部植物性。動物性フリーのベジタリアン向けのタイ料理のこと。教授、橋本加名子さんの造語です。化学調味料を一切使用せず、ハーブ、ナッツ、雑穀、豆腐をたっぷり使い、誰でも安心、安全に食べられるボーダレスな料理です。調味料なども、できる限り厳選したものを使用します。
Q:なぜベジタイなのか?
A:ベジタリアンタイ料理は、健康的で美味しく、誰にでも日常に取り入れやすい。その上、奥が深く、探求しがいがあるのが魅力です。
Q:教授はどこかで修行したのですか?
A:チェンマイを活動拠点に国内外で活躍されているジャムニアン・イアムジャルーン氏に師事し学びました。彼女は日本でもキリンビバレッジ『ソルティライチ』のCMでおなじみの「ターおばさん」として知られています。
Q:ストイックなベジタリアンでないと参加できませんか?
A:いいえ、週に一回など、できるだけ野菜中心の食生活を送る「週一ベジ」でも、なるべく野菜中心の「なるたけベジ」派でもかまいませんよ。ご安心ください。
「ボーダレスなベジタイを日々の選択肢に」
食の仕事に携わって20年以上。タイ料理を教えて19年になります。
もともとヴィーガン料理に興味を持ったのは、4年前の大病がきっかけです。仕事がら栄養士の資格もあり、「普段から食事に気をつけていたはずなのに…」と大変ショックを受けました。(現在は、完治して元気です)
病後、健康への関心が高まり、世界の健康食を研究し行き着いたのが、昔から大好きなタイの北部・古都チェンマイ。ここで美味しいベジタリアン(精進)タイ料理と出会い、心を奪われました。
「肉や魚、ナムプラーを使わなくても、こんなに美味しいタイ料理ができるのか。日本でも作りたい!」
時間を見つけては渡泰し、チェンマイを中心に現地でベジタリアン・タイ料理を学びました。森の奥深くに家を建て、畑を耕し自給自足の暮らしをしている料理人から、「自然料理の作り方」「素材を活かす術」「古き良き伝統」について教わりました。
「ベジタリアンでもそうでない一般の方でも、誰にでも喜ばれるボーダーレスなタイ料理を」
そう試行錯誤をしながら、野菜やハーブを使ってオリジナルのタレやソースを作ることにしました。例えば、「シーズニングソース」の代わりに『たまり醤油+○』、オイスターソースには「きのこ+しょうゆ+○」、旨味だし代わりには『干ししいたけ+○』等々。
この講義では、研究に研究を重ね開発した美味しいベジタリアン料理オリジナルレシピを皆さんに共有したいと考えています。材料も調理法も、大切なのは「試してみて、自分に合うものかを見つける」ことです。きっと面白い、美味しい、そして身体に良い! と思って頂けるはず。毎日の料理の時間をもっと楽しく、そしてますます健康になっていきましょう。
(第2期募集開始 2020年9月21日)
・タイ料理が好きな方
・ヴィーガン料理について学びたい方
・タイの食文化に関心のある方
・肉/魚介類/卵/乳製品/動物性食材を使用しない料理を学びたい方
・手作り調味料に興味がある方
・化学調味料を使用しない調理をしたい方
・タイ古来の食材のルーツや歴史について造詣を深められた事が良かったです。 東洋医学の陰陽五行が生かされている事も知る事が出来、今後の参考にしたいです。
・インドとは違ういろんなスパイス・ハーブを使ったバリエーションが新鮮で美味しかった。
・マクロビやタイ料理を学んだこともあるので、動物性のうまみの代用はいかに⁉️と、非常に興味を持っておりましたので、先生のレシピ工夫は勉強になりました。 実際にタイ料理の調理道具に触れられたことは、受講生にとって良い体験だったと思います。 「料理にはこれじゃなきゃダメ!ということはないから、いろいろ試して欲しい。美味しければいいのよ〜」橋本先生の大らかなお人柄が楽しく感じた講座でした!
第1回
みんなの自己紹介から始めます。
【座学】
・タイの食文化について
・タイの食材について
・タイ料理の基本知識
・タイのベジタリアン事情
・ベジタイについて
第2回
【座学】
タイの代表的な料理で使われるフレッシュハーブを手にとり、カタチ、香り、味、活用法、期待される薬膳効果を学びます。
【調理実習 1】
レシピ名:手作りタイカレーペーストをつくる
トウガラシやハーブ、、ニンニクなど材料をペースト状にしてカレーペーストを作ります。
臼で材料を叩きながら丁寧につくるペーストは、薫り高く保存もできます。
第3回
【調理実習 2】
①タイ料理を代表するスープ「ゲーン」(汁物)を学びます。
※タイ国外では、一般的に「タイカレー」と呼ばれ、今回は、グリーンカレーの実習を行います。
レシピ名:「ゲーン キヨワーン」(グリーンカレー)
②タイ料理の代表「ヤム」(和え物)を学びます。
味の決め手となるナムプラー、肉、魚介等の旨味を使わずに、どうやって美味しいヤム(和え物)を作るかを学びます。
レシピ名:「ヤムウンセン」(春雨サラダ)
第4回
【座学】
タイ北部古都チェンマイのオーガニックドライハーブとスパイスについて学びます。
ランナー王朝であったチェンマイはバンコクとは元々は違う文化でした。
自然の恵みハーブは、昔から受け継がれてきた先人からの知恵が凝縮されています。
料理には欠かせないハーブ。料理に爽やかな香りづけをしてくれるとともに、旨みもしっかり引き出してくれます。
【デモンストレーション】
チェンマイ名物「カオソーイ」(カレーラーメン)の味の決め手となるオリジナルタイカレースパイスをつくる。
第5回
【調理実習3】
日本の食材を使ったベジタイ料理を学びます。
タイの食材を使わずに、日本の食材の良さを生かした調理法を学びます。
代用として驚きの食材が登場します。おいしく手に入りやすい食材を上手に調理しましょう。
レシピ名:チェンマイ名物「カオソーイ」(カレーラーメン)
オリジナルスパイスミックスを使ったカレーに茹で麺と揚げ麺を合わせた一品です。
本来は具に鶏肉などを使いますが、豆腐等を使い、しっかり味付けをして使います。トッピングは高菜の漬物。チェンマイを中心とした北部は発酵文化でもあります。