講義情報

実践!アーバンパーマカルチャー<デザイン編>

新講義

実践!アーバンパーマカルチャー<デザイン編>

都市を耕し消費者から創造者へ。地球で豊かに暮らすデザインを学ぶ9ヶ月の冒険

未来を拓く学部-circle未来を拓く学部
実践!アーバンパーマカルチャー<デザイン編>

講義について

活かし合う関係性をデザインする

パーマカルチャーという言葉をご存知ですか?1970年代にオーストラリアで生まれたパーマカルチャーは、「Permanent(永続的な)」と「Agriculture(農業)」「Culture(文化)」をあわせた造語。持続可能な生活・文化・社会のシステムをデザインする知恵のことです。

こう書くと、「高尚な思想を持って、田舎で自給自足」という自分の生活からは遠いイメージがあるかもしれませんが、実はその本質は「活かし合う関係性をデザインする」ということにあります。田舎だろうと、都会だろうと、いろいろな人やモノが関わりあって成り立っているのは変わりません。だとすると、むしろ人やモノが多い都市にこそ、パーマカルチャーというコンセプトは力を発揮するのではないでしょうか。

01

 

Problem is Solution/課題あるところに解決がある

環境問題をはじめ、現代の社会問題の原因の多くは都市が発端になっています。しかし、パーマカルチャーには「Problem is Solution/課題あるところに解決がある」という言葉があります。これまでゴミだと思っていたものが実は大事な資源になったり、事件や事故が却って状況をよくするチャンスになったり、全ては創造力次第! そう考えると、一見問題ばかりに見える都会にこそ、多くの可能性の芽があるはずです。

Urban Permacutlureを自分たちのコミュニティで実践するための講義

教授のソーヤー海さんは、パーマカルチャーの考え方を、都市の自然と人間、街との関係にも応用することで、目の前の都市からより大きな世界を変えていくことを目指しています。東京にタネを植え、スキマを見つけてさまざまなことを自分たちでやってしまおう!自らに変革を起こし、実践していく講義です。

四季のほとんどを通して行うこのプログラムは、アーバンパーマカルチャーの世界観を学び自然体になり、都市(現代社会)を耕す自己を形成するために考えられました。

ガーデンが表参道から永田町に移ったことで、より大都市の仕組みを感じ、そこからどんな変革が必要かを考えて、「パーマカルチャーデザイン」を重点的に学びます。都会の屋上ガーデンに緑を育む実際の作業を通じて、パーマカルチャーの基礎である「観察と創造」を、季節が移り変わる中で体得することができます。

この9ヶ月の間に、都市で自給できるエネルギーシステムを美しく作ることも目標です。9月の秋分の頃には、学びを深めるための、心と食と関係性の収穫祭「Urban Permaculture Fes!」をします。

<学びの目標>

①URBAN ECOLOGICAL GARDENING  みんな循環的な菜園ができるようになる(苗づくり、野菜や果物の収穫、多年草も育てる、コンポスト)
②PERMACULTURE DESIGN  パーマカルチャーデザインの基礎を理解して、生活をデザインし始める
③GROW THE MOVEMENT  イベントも含め、学びと気づきを他の人にシェアできるようになる

 

―ソーヤー 海さんからのメッセージ―
永田町の屋上から地球を感じる、未来の暮らしへの革命を!


パンデミックで社会が一変した。経済の低迷、気候変動、人類が直面している大きな問題に対応できない今の社会。これこそがチャンスだと思う!

パーマカルチャーの合言葉は The problem is the solution. (問題こそが解決策へのデザインチャンス)。パーマカルチャーは僕たちの生活レベルから、これらの問題の解決方法を導いてくれる。「生活」つまり私たちが日々取り組んでいる、生きる活動。

自然と闘うのではなく、自然の循環を暮らしに取り入れて、より豊かで余裕のある健やかな暮らしの道を歩む。それがパーマカルチャーの楽しい冒険なんだ。僕はその世界にできるだけ多くの人を招待したい。こんなに最高な地球だからこそ、みんなと環境を再生しながら豊かな世界を創造したい。地球の上で生きることを学びなおそう。

2019年までは2〜3日の短期で完了する講義をやってきたけど、時代も時代だし、生きることとパーマカルチャーをしっかり探求して、実践者を増やすことに専念したくなった。そういうわけで思い切って9ヶ月プログラムにレベルアップした。

尊敬しているガーデナー石田紀佳さんと自由大学チームと共に、大都会の中のミクロなオーガニックガーデンを実現させる。アーバンパーマカルチャーのモデルケースを目指して、都会の循環型なシステムを計画中。生ゴミをミミズコンポストで堆肥にして、堆肥からオーガニック野菜をその場で育て、飲食店の食材に活用してもらうなど。

そんなワクワクのプロジェクトを自由大学と連携して、受講生と手を動かしながら作っていくよ。実践を通して学ぶのが一番!

屋上GARDEN を作り上げるだけではなく、みんなもそれぞれガーデナーとして自信をもって、新たな菜園を都会中に作れるようになってほしい。ただ植物を育てるのではなく、土をつくり、生態系に触れて、新しい時代を創造していくコミュニティになることを目指している。

未来をみつめる本気のパーマカルチャー講義だから、予定外にスペシャルゲストも現れるかも!受講生はスケジュールに余裕をもって参加してもらえるとありがたいです。時間枠内に実習が収まらない可能性があるので。OK, lets garden the city!!!!

―石田紀佳さんからのメッセージ―
「都市が変わらないと、人間が自然に及ぼす影響は変わらない」

「田舎で自給自足の生活をすること」を目的とするわけではなく、「地球全体で自給自足していく」のがアーバンパーマカルチャーの考え方。私も縁があって都市に暮らしていますが、都市が変わらないと人間が自然に及ぼす影響は変わりません。どうやって人が集まって協力して文化を創造していくのか、都会のありようは未来にどうなるのか、は都市に身をおかないと切実に考えられないところがあります。

だから、都会を変える原動力のためにも、オアシス的な自然の息吹を感じる空間をつくる必要があると考えています。都会は、人というエネルギーにあふれている。人間がつくったものつくってしまったものをどうするか、どういうものを人間はつくっていくのか、という考える材料だらけです。「資本主義とは異なる、別の経済が成り立つ可能性」へと視野を広げたり、価値観の変化を体感するかもしれません。

パーマカルチャーは決して、いま暮らしている社会を否定することではありません。偏狭的な思想でもありません。共同社会とは? 自然の営みとは? など疑問を持ち、農業だけでなく、生物学、経済学、社会学など必要な知識が多くあります。パーマカルチャーを実践していくことで、さらに気づきや疑問が生まれてきます。学びを継続することで、社会との繋がり方や見え方も変わっていくはずです。

屋上菜園

講義で育てている屋上菜園にてランチ休憩。(旧キャンパス)表参道の都市のスキマでもできることは多いとメンバーに伝える石田さん(左端)

 

今期の講義で使用する永田町キャンパスの屋上テラス。ここに自由に菜園をデザインしよう

 

<講義日のおおまかなタイムスケジュール>

10:00
【チェックイン】ソーヤ海さんと受講生との対話がここから始まります。
【座学レクチャー】教室にて。

12:00
【ランチタイム】それぞれで持ち寄った食べ物に、屋上の収穫物を添えていただきます。ポットラック式でも、お弁当でも、どうするかみんなで相談します。外に出たい方は自由行動で大丈夫です。
※ポットラックは、コロナの状況を考慮しながら行います。

13:00
【実習】
主に屋上や教室で作業します。

16:00
【チェックアウト】
毎回、体験や気づきのシェアリングをパーマカルチャーでは大切にしています。

17:00
【終了予定】
終了後も、希望者は屋上菜園の作業の続きをすることもできます。

※基本は午前に座学、午後に実習。しかし、季節、天候によって、実習、座学の時間帯は変わります。人間の都合だけでなく、大自然の営み、巡りを重視します。ちなみに、夏季は日差しの強い日中は座学にして、日暮れ頃から屋上作業をする可能性もあります。適宜、休憩をはさみ疲れないように進めていきます。

 

【参考サイト】
東京アーバンパーマカルチャー

An invitation to stop: Kai Sawyer at TEDxTodai

【Scholarship(奨学金)制度について】

対象者:意欲にあふれているが経済的サポートが必要な25歳以下の人
定員:若干名
受講料:一般の半額75,000円(税別)82,500円(税込)
応募方法:下記エントリーフォームから「応募動機と自己紹介」を記載ください。合否は追ってご連絡します。合格した場合、無理のない範囲でアシスタントや講義のレポート等をご協力していただくこともあります。

●スケジュール
第一次募集締切:2022年2月14日(火)
選考通知:2022年2月21日(火)
合格者は、講義受講料指定先に振り込み。

(第11期募集開始日:2022年1月13日)

こんな方が対象です

・パーマカルチャーに興味があり、学び・実践できる場やコミュニティを探している方

 

・いまの生活や世の中に漠然と違和感があり、もっといい方法があるんじゃないかと感じている方

 

・主体的に活動したい方

 

・自分がどう生きたいのか?その手がかりを見つけたい方

 

・地球のどこででも生きていける力を身につけたい方


講義計画

第1回

オリエンテーション:自然体になる、アーバンパーマカルチャーの世界観

この9ヶ月プログラムは、アーバンパーマカルチャーの世界観を学び自然体になり、都市(現代社会)を耕す自己を形成するためにつくりました。都会の屋上ガーデンに緑を育む実際の作業を通じて、パーマカルチャーの基礎である「観察と創造」を、四季を通して体得します。目標は、未来に向けて支え合いの生態系づくり、命のムーブメントに入っていくこと。 具体的には、ガーデナーとして都会でもどんな環境でも菜園を作れるようになることを目指します。

まず初回はパーマカルチャーとは何か、歴史と倫理、デザインの原則を学んでいきます。なぜいま都市でパーマカルチャーなのか。世界の現状を踏まえた上で、講義とディスカッションで掘り下げていきます。初日は明治神宮の散策をしながら森の仕組みや植物について理解を深めましょう。

※10時に明治神宮の「明治神宮宝物殿前」の芝生に集合、雨天でも行いますが、台風などの場合は中止とし、12:30から自由大学にて講義とします。

第2回

観察と創造 / 種まき、コンポストづくり&asset mappingの作り方

屋上という風土で可能な「コンポスト」について考えます。パーマカルチャーにおいてコンポストは最重要。自然の循環がコンポストそのものだと言えるからです。各自が自宅でコンポストを始めるための発酵に関する知識や技術を学びます。良い土とはどのようなものか。微生物(乳酸菌、麹菌、酵母ガーデンづくりなど)が有益に作用する場合は「発酵」となり、逆に有害な場合は「腐敗」となります。その違いはどこにあるのか。菌や微生物など「目に見えない命の動き」も感じられるようになりましょう。また、コンポストと自分の食生活についても考えます。
※この日は、種まきをします。もし春蒔きに適したタネがあったら持ってきてください(お持ちでなくても大丈夫です)。屋上に適しているかどうかは講義の中でお話しします。

 

第3回

暮らしの中のリジェネラティブ(循環する)デザイン@千葉県いすみ市

ソーヤー海さんの本拠地、千葉県いすみ市の「パーマカルチャーと平和道場」で、さまざまなパーマカルチャーシステムを体感しながら、循環する暮らしのデザインについて学ぶ。そして、共感的な人間関係を育むために効果的なNVC 共感コミュニケーションのワークショップもおこなう1日です。夜は、檜のサウナと手作りのアースオーブンでピザパーティ!
※10時現地集合。宿泊も可能です

第4回

パーマカルチャーのデザイン作法と観察/ベースマッピング 

パーマカルチャーのデザイン作法(ベースマップ、コンセプトマップ、セクター分析、マスタープランなど)とベースマップの作成(デザインをする前に、そこに何が起きているのかを描く。さまざまなエネルギーを捉える練習)

実習: 最適な日陰を確保するためのデザインをし、パーゴラ(日陰棚)やトレリス(柵)などを設置しましょう。
※コンポスト完成

 

第5回

ビジョニング / 制限を手放して創造的な未来を描く

パーマカルチャーは、まだ存在しない理想を創造していくデザイン。制限(ルールや「できない」など)を一度、手放して、自分の心が踊るようなビジョンを描く練習をします。

 

 

第6回

エネルギー / 雨水を暮らしに取り入れるデザイン

パーマカルチャーが焦点に置いているのは、エネルギー。太陽、風、水(雨や川など)、物質(木々、建築物、「ゴミ」など)、動物(人間も含む)などは全てエネルギーの形。それらの特徴を理解しながら、自分の生活やデザインに上手に取り入れることを学びます。

<実践としての水の自給>
水は命にとって、欠かせないもの。水の全体像を考えながら、さまざまな水システムについて学びます。日本は水に恵まれていますが、この水はどこから来るのでしょうか。屋上での水使いから資源としての生活水を見つめます。水道水と天水の違いはどこにあり、なぜ天水を活用するのか。各自の住まいでもできる雨水利用について学んでいき、みんなで屋上に天水利用設備を作ります。※雨水システム完成(できれば5月中から考える)

第7回

食と動植物〜風土に適した植物とは?食をめぐる地球規模での出来事

人間の生活を支えているのは、動植物です。動植物についての理解を深めながら、多様性、共生について学びます。

都市(永田町など)の屋上に適した植物は何があるか少し見えてきているはず。その観察実感を踏まえて、植物と人間の関係を、都市、屋上、水、土、光、風… 地球規模で探っていきます。自分たちが使用する環境を見極め、その場に適した植物を選択できるよう知識を習得する。

第8回

セルフヒーリング / 自分や身近な人を癒せるように

パーマカルチャー的治癒、健康とはなにか。基本的なハーブからエッセンスを抽出。水蒸気蒸留やアルコール抽出によりエアスプレーなどを制作し、薬草セルフケアを身につける。断片的な知識や技術だけではなく、自ら考え応用していける統合的な知恵と実践方法を学びます。自分たちで屋上で栽培している植物と、都内や里山で採取した植物を使用します。※時間があれば、天体と植物の関係(バイオダイナミック農法を例として)

第9回

Urban Permaculture Fes!!! 学びを分かち合って伝えるデザインの実践

みんなの創造力で楽しい学びとお祝いの場を作ろう。未来に向けて、都市でのコミュニティ作りについて学んできたことの収穫。都市の資源とは何かを体感し、講義で出会った人たちの関係性も深くなり育ってきているはず。その上で街での自給の可能性と、自分たちの場でのコミュニティ作りを探った収穫(野菜はもちろん、人間関係や学んだこと)をシェアするお祭りです。心と作物の収穫しつつ種まきを!

第10回

コミュニティ/ 助け合うためのデザイン

人間は、群れになって協力し合うことから、パワーを持って他の動植物ができないことを実現してきた。自然に支え合ったり、助け合うためにはどんなデザインができるか?どんな時にうまくいかないのか?そして、身近なコミュニティ(家族や地元)から大きな社会のデザインと「豊か」にする方法について学びます。先月みんなで開催した「Urban Permaculture Fes」の体験を振り返って、実体験からの学びも深めます。

第11回

最終デザインプレゼンと人生の変化

各自が生活の場でどのようにパーマカルチャーデザインを取り入れたか、今後取り入れていくかの発表。パーマカルチャーデザインの基礎を振り返り、みんながこれからどう実践するかをシェアリング。講義が終わっても、パーマカルチャーの学びは続きます。その人それぞれに合った持続可能なペースで「がんばらず」に新しい暮らしを耕していきましょう。講義が終わっても、パーマカルチャーの学びは続きます。

※講義計画は、参加者の関心とガーデンや社会の状況に応じて必要な内容を選択するため、多少変動する場合がございます。ご了承ください。

ソーヤー海

教授

ソーヤー海

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シバタ ロマン

キュレーター

シバタ ロマン

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スケジュール

講義名
実践!アーバンパーマカルチャー<デザイン編>
日程

第1回:3月26日(土)10:00-17:00

第2回:3月27日(日)10:00-17:00

第3回:4月16日(土)10:00-20:00

第4回:4月24日(日)10:00-17:00

第5回:5月29日(日)10:00-17:00 

第6回:6月26日(日)10:00-17:00

第7回:7月31日(日)10:00-17:00

第8回:8月28日(日)10:00-17:00

第9回:9月25日(日)10:00-17:00

第10回:10月30日(日)10:00-17:00

第11回:11月27日(日)10:00-17:00

定員
18名 ※定員になり次第締切
申込締切日
2月28日(火)
授業料
150,000円(税別)165,000円(税込)
キャンパス

永田町みどり荘キャンパス(GRID5階)

【住所】
〒102-0093 東京都千代田区平河町2-5-3
Nagatacho GRID 5F

【アクセス】
半蔵門線・南北線・有楽町線 「永田町駅」
4番、9番b出口より徒歩2分

第1回は、明治神宮にてフィールドワーク (詳しい集合場所は受講者にお知らせします)
第3回は、「パーマカルチャーと平和道場」
(千葉県いすみ市岬町井沢1026)
JR外房線長者町駅から徒歩10

講義日以外の活動について
毎月1〜2回、メンバー有志による屋上ガーデンでの制作活動日を設けます。(自主参加)
持ち物、服装
昼食は各自ご用意ください(外出でもOK)。服装は、庭仕事ができる動きやすい服装。
フィールドワークの交通費
各自実費
注意事項
講義は作業の進行状況により、時間延長する可能性があります。余裕を持って参加ください。
受講生特典
9ヶ月を通して自由大学の永田町キャンパスの屋上に、自分たちの実験菜園が持てます。この屋上菜園には期間内は受講生ならいつでも自主的に通い植物育成をすることが可能。
コロナのリスクについて
マスク着用、手洗い、換気の対策をした上で実施します。もし東京都から中止の要請が発令された場合に限り、オンライン講義に移行します。
補講について
実技講義の特性上、欠席しても補講はできかねます