ナリワイをつくる 【入門編/オンライン】
本講義は、全5回の本科のエッセンスを取り入れた入門編ですが、余談も大事にして進めたいと思います。ちなみに、2015年のフルバージョンの本科では第一回目にこのような内容を行っていました。
”「予言をしてみる」
ちなみに今から5年前の2010年は菅直人内閣が発足し、Twitterが一般化してiPhone4が発表された頃です。スマートフォンはデジタル機器好き以外にも浸透しはじめていました。2015年の今年は既にスマートフォンは一般化しつつあり、海外からの観光客が過去最高になりそうな勢いです。はたして2020年は何がおきているのか予言してみましょう。”
まさに今年が2020年です。漫画「AKIRA」の予言のいくつかは見事に的中したようで、お見事と言わざるを得ません(反面、人類はまだサイキック能力を獲得していませんが)。
実は1995年にエボラ出血熱を題材にした「HOT ZONE」というドキュメンタリー書籍があり、当時すでに飛行機網が世界に構築されつつあり、大規模な感染症の懸念は警告されていました。
アフターコロナなどわざわざ言うまでもなく、グローバル化された世界の中では、多くの人は大きなシステムの恩恵を受けており、常に大規模なアクシデントが起きることを防ぎ切ることは難しい。リーマンショックのことを覚えておいでの方はよく分かるかと思います。
とはいえ、大規模なシステムを完全否定することもまた山奥に隠遁する仙人の道で高難易度です。
しからば、通信インフラなど大きいシステムを活用はしつつ、依存しきらずすむように個々人が小さいシステムをつくり、大規模なアクシデントの影響を極力受けないような技能を身に着ける、というのが本講義の趣旨です。これは、本研究室が2005年以降、一貫して掲げているテーマです。
そのアクションは日常の中で「無駄な支出」を標的にすることからはじめます。無駄な支出とは、一つには現金でありもう一つには時間です。日常生活だけに留まらず、社会全体の無駄遣いも標的です。
どうすれば、無駄でつまらないものを削り、面白いと思えるものに変えられるか。これは、技と工夫と楽しみ方の集積である「文化」が鍵になります。
本講義は、ある面では個々人の小さな稼ぎをつくる実践的技術論でもあり、その小さな稼ぎの風景を社会で共有できる文化に高めていく文化論でもあります。
事前に課題を出します。これはやらなくても大丈夫ですが、やっておくとより理解が深まるので、おすすめです。
《当日の流れ》
・ナリワイのつくりかた(45分)
・質疑応答(15分)
・各自の課題記入(10分)
・一部を講評(15分)
・まとめ(5分)
《事前課題》「わたしの発見」
以下から少なくとも1つ選んで考えておいてください。講義当日、何人かに発表していただきます。
・この<数日間>で発見した無駄なお金と不毛な時間を理由を添えて1つあげてください
・この<数年間>で発見した無駄なお金と不毛な時間を理由を添えて1つあげてください
・これまでの人生で発見した無駄なお金と不毛な時間を理由を添えて1つあげてください
《選択式課題》「ナリワイ計画文」
今やろうとしている仕事(ナリワイ)があれば
1)やろうとする背景
2)特長
3)その効果
以上の3つの要点を押さえながら、文章にしてみてください。コツは、前向きな友人に話しているように書くことです。
・課題意図は「書いて頭を整理すること」が目的です。
・タイトルとして「サービス名(商品名)」を入れてください。
・文字数は最大1000字まで。100字、300字でも内容が伝わるなら可。
・提出方法。課題は当日、指定のフォームで出してもらう形にします。
・提出は任意でかまいません。提出しなくても参加は可能です。