・日記やエッセイを書いてみたいけれど、「自分の生活には書くほどのことがない」と感じている方
・昔の経験や大切な記憶を書き残したいけれど、何から思い出し、どう書けばよいか迷っている方
・心に残る出来事はあるのに、書くと「楽しかった」「悲しかった」だけで終わってしまう方
・「うまく書かなきゃ」「人にどう思われるだろう」と考えて、手が止まってしまう方
・同じ悩みを頭の中で繰り返し考えてしまい、一度言葉にして、少し離れて眺めてみたい方

自分を記述し、編集する

書き出すことから始める、自分との付き合い方
・「生活の革命」は、独立して生きるために必要な「創造的アウトプットの技術」を身につける講義シリーズです。
・今回のテーマは「書くこと」。日常の出来事や感情をどう捉え、言葉にするのか。書くことを日々の力に変えてきた坂口さんの実践を、対談と短い文章を書くワークを通して学びます。実際に手を動かしながら、自分の中にある言葉や「つくりたい気持ち」を引き出す90分です。
・教授は、約50冊の著書を世に送り出し、0円ハウス、独立国家、いのっちの電話、小説、絵画、音楽、料理、編み物、畑……など、さまざまなクリエイティブワークで知られる異才、坂口恭平さん。書くことを入口に、つくる喜びを暮らしに取り入れ、自分の「やってみたい」を動かしたい方におすすめです。
つくりたい気持ちに、許可はいらない
インプットでいっぱいなら、まず出してみる
文章を書き、絵を描き、歌をつくる。料理や編み物、家具をつくり畑仕事にも手を伸ばす。面白そうと思ったことを、次々に試しながら暮らしていく。
そんな創造的な生活に、憧れませんか。
私たちの中にも、やってみたいことはあります。ふと思いついたことを書きたい。昔好きだった絵を、また描きたい。けれど、手を動かす前に、頭の中で審査が始まります。
「それをやって、何になるの?」
「どうせ、たいしたものはできない」
誰かに止められたわけでもないのに、自分で自分を止めてしまう。そして、「まだ知識が足りない」「もう少し勉強してから」と、本を読み、動画を見て、情報を集める。準備は増えていくのに、つくる日はなかなか来ません。
でも、足りないのは、本当にインプットでしょうか。
日々の経験も、心に残った言葉も、ふと思いついたことも、すでに自分の中にある。それを外に出さないまま、さらに取り込もうとしているのかもしれません。
「便秘」という比喩を借りるなら、もっと詰め込む前に、まず出口をつくってみる。
感じたことを一行書く。思いついた形を描いてみる。「こんなこと」と引っ込めていたものを、ひとまず外に出してみる。
うまくできるか、役に立つか。その審査を待たずに、手を動かしてみたらどうでしょう。
もっと知る前に、今あるものを出してみる。今回の「生活の革命」は、その小さな一歩から始めます。
自分に合う楽しみを、暮らしの中に
「自分の薬」をつくってみる
少し書いたあと、気分はどう変わったでしょうか。
すっきりした。思わぬことを思い出した。あるいは、今日は言葉より、絵を描くほうが楽しそうかもしれません。
何をすると心地よく、どんな過ごし方が自分に合うのか。その反応を確かめながら、日々の暮らしを組み立てていく。坂口恭平さんは、自分の調子に合った日課をつくることを「自分の薬をつくる」と表現しています。
同じことをしても、心地よさは人それぞれです。
朝、一人でノートを開く。夜、その日気になったことを短く書く。毎日少しずつ書くほうが合う人もいれば、時間を決めるとかえって窮屈になる人もいるでしょう。
大事なのは、立派な習慣を守ることより、自分の調子に合うやり方を探すこと。時間帯や分量を変えてみながら、心地よく続けられる形を見つけていく。
「今日も少し書いてみよう」と楽しみにできる。その時間が日々の自分を支えてくれるなら、それはもう、自分でつくった「薬」のひとつです。
書く前には、知らなかった自分の考え
「考えがまとまったら、書こう」
でも、その考えは、頭の中だけでまとまるのでしょうか。
昨日の出来事を書いていたら、子供の頃の記憶が浮かんできた。その記憶をたどっていたら、最近ずっと気になっていたこととのつながりが見えた。書き始める前には、思ってもみなかったことです。
「外に出した途端に始まるどころか、動き始めます」
坂口恭平さんは、制作の過程をこう綴っています。
書くことは、すでに知っていることの報告だけではありません。書いた言葉が次の考えを呼び、忘れていた記憶を連れてくる。
最初に決めた筋道から外れたとき、それを「脱線」として戻すのか、面白そうな道として進んでみるのか。そこで、書く時間は違ってきそうです。
そして、予定になかった言葉を眺めると、自分自身も少し違って見えてくることがあります。
「自分はこういう人間だ」と思っていたけれど、それだけでもなさそうだ。いつもの自己紹介には入らない気持ちや、忘れていた好奇心が、そこに顔を出しているかもしれません。
書くことで、自分についての決めつけが少し緩んだら、次は何をしてみたくなるでしょうか。
<教授、坂口恭平さんよりメッセージ>
創造の扉の開き方、そして閉じずに過ごす方法をお伝えしたいです。
みなさんぜひ!

<坂口恭平さんってこんな人>
学問、芸術、仕事、日々の暮らし。そのあいだを自在に行き来する発想は、どこから生まれるのでしょう。対談やインタビューから、その創造の源に触れてみてください。

坂口恭平さんの著書一部
(募集開始日:2026年10月28日)
・日記やエッセイを書いてみたいけれど、「自分の生活には書くほどのことがない」と感じている方
・昔の経験や大切な記憶を書き残したいけれど、何から思い出し、どう書けばよいか迷っている方
・心に残る出来事はあるのに、書くと「楽しかった」「悲しかった」だけで終わってしまう方
・「うまく書かなきゃ」「人にどう思われるだろう」と考えて、手が止まってしまう方
・同じ悩みを頭の中で繰り返し考えてしまい、一度言葉にして、少し離れて眺めてみたい方
・坂口さんのお人柄もあってか、受講生ひとりひとりに対してとても誠実で、サービス精神と愛情に溢れる内容だったと思います。全ての創作の源は人間性の形成にあると、坂口さんを観ていると感じます。生き方や存在自体がもう作品そのものなので、坂口さんを観ているだけで面白く、癒やされ、学びがあります。歌も披露して頂き、とても有意義で思い出深い一日となりました。
・まずは吉本ばななさん、ハービー・山口さんがいらっしゃっていたのには驚きました。
さて、この講義では坂口さんの金言(珍言?)が数多く飛び出しましたが、特に印象に残ったのが「人から認められるのはガソリンにならない」という旨の発言でした。
世間で顧客満足度という言葉を耳にする様になって久しいですが、いつしかそれが「我々のサービスをお客様に喜んで頂いた事が自分達の喜び」といった風潮になっており、その事に私は薄ら寒さすら覚えていました。
そうした企業、あるいは社会の同調ですっかり食傷していた最中でしたので、坂口さんに「人から褒められてもそれが自分を動かすガソリンにはならない」「褒められれば嬉しい。でも、次の日にそれが創造のエネルギーになる事はない。自分の内側から湧き立つ意欲でないと体は動かない」とキッパリ言い切ってもらったのには大変元気を頂きました。
・今まで坂口恭平さんが本に書いてきたこと、実際にやってきたことを自由形で語っていたのがとても楽しかったです。私も何かお話したいと思っていましたが、ちょっと何からどう聞いたらいいのか、迷っているうちにすぎてしまいました。でも、すでに実践している方の発言が、もう聞きたい方がまとまっているので、それを聞いているのも貴重でした。何かの職業になろうというのでなく、自分にできることの延長で、自由にできることを継続していく、物量、ストックをつくる、ということも再確認しました。
お隣の方とのシェアの時間があったのもよかったです。私は毎日誕生日の果物(誕生果)を描いてcanvaで編集してInstagramにアップしているが更新止まってしまっている、と言うと、絵を見てくださいました。お隣の方は畑をやっているとのことで、私もベランダ菜園をやっているので夏野菜などの話が盛り上がりました。
坂口恭平さんが歌われている間、窓の外の柳の木が揺れていて、心地よかったです。また、同じ列に吉本ばななさんがご本名で参加されていて、かなり楽しそうにリアクションされていたので、全体の雰囲気が柔らかくなったなぁと感じました。
全1回
坂口恭平さんと、キュレーター・深井次郎が聞き手として進行します。ミニワークと質疑応答を交えた90分です。
日々の観察や感覚をどのように言葉にしているのか、書き始めるときや書き続けるうえで大切にしていることを、具体的な経験から伺います。
途中に10分間のミニワークを挟みます。
ワークでの気づきや参加者からの質問をもとに、書いた言葉との向き合い方や、暮らしの中で制作を続ける工夫について、対話を深めます。
<主なトピック>
・日常の中で、何に目を留めているのか
・身体の感覚を、どう言葉にするか
・書く題材の見つけ方、記憶のたどり方
・評価が気になって手が止まったときは
・筋道や結論を決めずに書いてみる
・書いた言葉を読み返すときの視点
・自分に合う制作のペースと続け方
(参加任意)
講義終了後、受講生同志でブレイクアウトルームにて懇親トークタイム!