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第4回「First Wednesday」レポート(4月6日開催)

毎月第一水曜日開催 ワンテーマを探る誰でもウェルカムなイベント

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「ここはアフリカかどこかの森の中だろうか?」

そう錯覚した瞬間が確かにあった水曜日。約60人が現場にいた表参道のCOMMUNR246で4回目となる「First Wednesday」が開かれました。

ゲストは「音と暮らしとテクノロジー」をキーワードに活動するサウンドアーティストsawakoさんと、「都市におけるシャーマニズム」をテーマに植物コーディネーター&音楽家として活動するSUGEEさん。更にスペシャルゲストでイラストレーター河野愛さんをお迎えしての「Democratic Musicナイト」。

3人の作り手と、音楽を愛する編集者鈴木絵美里さんの司会の中、トーク、ライブへと流れた時間をレポートしていきます。

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モノ作りにおけるクラウドファンディングの価値

河野さんの自己紹介の中で触れられたSerphのクラウドファンディングの話を機に、SUGEEさんのファンディング体験が語られます。両者ともに「ファン・仲間と共にムーブメントを生み出すことができる楽しさ」について語っていました。

例えば、音源リリースは個人やバンドなど閉じられた中で完結する「孤独な作業」だが、クラウドファンディングでの音源リリースだと、いろいろな人の声を聴きながら進める中で想像を超えるような発見が生まれることもあるそう。

この”ムーブメントの楽しさ”は支援者側も同じだと思いました。ただモノを買うのではなく、達成までのプロセスに参加していて、企画者と特別な距離感をつくれるという体験に価値があるのでしょう。クリエイターにとってのクラウドファンディングは、資金を集めるための場だけでなく、支援者の力を借りつつその規模や空気感でしか生み出せない閃きを味わう場としても、価値があるのかもしれません。

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まだ知らないルーツに思いを馳せる

世界中を旅しながら、現地で何百年も続いているような「ルーツミュージック」を探ることが好きなSUGEEさん。歌と打楽器というスタイルは、歴史を文字ではなく「うた」で口頭伝承してきたアフリカの地で確立したと言う。

sawakoさんは「神社や虫の音など、昔から自然の音を聞く文化があった」と日本における環境音楽のルーツを語ります。侘び寂びや短歌などは、邦楽ポップソングに繋がっているのではないでしょうか。参加者自身も、好きな音楽のルーツを考えるきっかけになったかもしれません。

イラストのルーツは幼少期に触れた植物、動物だと語る河野さん。「依頼側の想いやテーマを読み解きながら絵に落とし込んでいくのが楽しい」と話す裏側に、複数のルーツを混ぜた上で新しい形をつくっていくプロセスが感じられました。

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トークの後、雨音ではじまったライブパフォーマンス。sawakoさんの現代的な電子音から蛙や鳥の音が混じる環境音で移り変わる景色の最中、SUGEEさんの民族拍子と雄叫びで一気にCOMMUNEがアフリカ一色へ。音が作り出せる空間の力を、また新しく感じることができた瞬間でした。

最後はDJタイム!DIYミュージックの受講生の曲が流れる中で、参加者は食べ飲みしつつ交流していました。あっという間の2時間半でした。

今回初めて実施した、入場料を任意の額寄付するドネーション制も順調なスタートだったそう。ご協力頂いたみなさま、ありがとうございました。集まったお金はご登壇頂いた皆さんに3等分してお渡ししました。

5月はゴールデンウイークでお休みです。次回の6月1日「神社ナイト」も、ぜひお楽しみに!

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(テキスト:石松豊 写真:Miyako)



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