登山について知りたいと思ったきっかけは、トレイルランを始めたからだった。そもそも基本である登山をおざなりにして、派生であるトレイルランに挑むのは何だか違う感じがしていた。山のことは、考えてみると知らないことだらけだった。都内からどんな山にアクセスできるのか、どんな道具が必要なのか。
なにか物事について考えるには基礎知識というものが必要で、「東京・日帰り登山ライフ」を体験することが、私の登山における基礎となった。
個人的には3回目講義での登山ギア説明が楽しかった。
物欲が刺激される部分も大きいが、ギアは機能についてアイデアが見られる部分が多くあり感心した。例えばヘッドランプをしまうスタッフバッグは光が拡散されるつくりになっていて、バッグごと吊るすとテント内での照明としてもうまく機能するとか。登山というのは過酷な環境に挑むこともありえるので、必然的にアイデアの力を借りる必要があるのだと思う。
チーム制によるフィールドワークが「東京・日帰り登山ライフ」のポイントで、目標を定めることによって受講生同志のコミュニケーションが促される仕組みがとても面白いと思った。
東京で働いて過ごす人間が、生活にアウトドアを取り入れるいい機会になると思う。
(text : 第16期 三津谷周路)