講義情報

生活の革命 <特別講義>

新講義

生活の革命 <特別講義>

創造性を取り戻す、坂口恭平的アウトプットの技術

創り伝える学部-circle創り伝える学部
生活の革命 <特別講義>

講義について

「生活の革命」とは、独立して生きるために必要な「創造的アウトプットの技術」を身につける講義です。

教授は、0円ハウス、独立国家、いのっちの電話、小説、絵画、音楽、料理、編み物……などさまざまなクリエイティブワークで知られる異才、坂口恭平さん。彼が自由大学で講義を行うのは、2010年の「0円ハウス学」、2012年の「独立国家のつくり方」以来、実に8年ぶり。ジャンルを問わず仕事のアウトプットの量と質を上げたい方におすすめです。

坂口恭平さんの著書たち(一部)。アウトプットの量と質を上げるには「日課」が有効

 

あなたの創造を阻む「抵抗」を手なずけるには

「創造的な仕事をしながら生計を立てるには、どうしたら良いのだろう?」

この課題を常に背負っているわたしたち。今回なぜ、この講義を企画したのかというと、「生計を立てるには、もっと仕事のアウトプット量を増やさなければならないのに、思うようにできない」という壁を乗り越えたかったからでした。

外的要因として、たしかに現代はデジタルツールが溢れ、わたしたちから集中力を奪う仕掛けや誘惑する娯楽も多い。とはいえ、それは言い訳でもあり、もっとも大きな原因は、わたしたちの内側にあります。

・やるなら上手くやらなければと力む「完璧主義」だったり
・万人から好かれたいと評価を気にする「過剰な自意識」だったり
・難しそう、できないかもしれないとひるむ「臆病風」だったり

そういったぐるぐるした感情のもつれで消耗し、エネルギーが肝心な創作のほうになかなか回ってこない。ようやくやる気の波がやってきても一時的で、「明日から本気出す」とずるずる先延ばしにしてしまったり。できることなら創造性の回路に常時接続し、思い通りのペースでアウトプットしたいもの、どうにかならないのでしょうか。

青山ブックセンター本店にて「坂口恭平コーナー」ができる

 

自分の操縦法をマスターするために、日課をつくる

坂口恭平さんは「どれも日課で解決できるよ」と言います。

「創造」と「日課」、「クリエイティブ」と「ルーティン」は、一見すると真逆に思えますが、実は、創造性を高め、生産性を上げるためには規則正しい日課があるといい。

『天才たちの日課』(メイソン・カリー著)という本には、歴史に残る仕事をした天才作家、発明家たちが規則正しいルーティンをつくってきた様子がまとめられています。もっとも自由を愛する人々の代表である芸術家でさえ、成果を出す人はルーティンを重んじていました。自分に合った日課を見出したからこそ、やる気の波に左右されることなく、安定したペースで、呼吸をするように創作できるようになるのです。

そのためには、自分の特性を知ることが大事。まずは、力を抜き、リラックスしましょう。荒馬のような心理抵抗も、性格を理解してうまく手なずければ、乗りこなせるようになるものです。あなたに与えられた才能は、自ら育んでいかなければなりません。アウトプットがうまく流れるようになると、消費者から生産者(創造者)になることができます。与えられた才能を誰かのために使うのは、これ以上ない喜び。自分に価値を感じられるようになり、朝起きるのが楽しみになることでしょう。 

毎日の料理まで作品になった著書『cook』。なんでも仕事にできる。

 

教授、坂口恭平さんからのメッセージ
「生活の細部に、自分なりの創造、経済、技術が潜んでいる」

僕は躁鬱病で、理由もないのにたびたび死にたくなるもんで、どうにかこうにか毎日試行錯誤しつつ、自分なりのやり方を見つけるしかなかった。


でもそのおかげで、いろんな局面での乗り切り方を見つけ出すことができたし、むしろ鬱のどん底、つまり何も産み出せる状態ではないと思う時にこそ、次にやることが生まれていることに気づいてきたりした。毎日変化する脳みそに対応するために独自の日課を考え出して実行すると、それが自分の薬になっていった。

そんなふうに、自分の今の状態、生活の細部をよく見ていくと、実は自分なりの創造、経済、技術などが潜んでいることに少しずつ経験から気づいていったわけです。かつ、僕は今、死にたい人からの「いのっちの電話」を毎日受けているのですが、僕の方法論が自分だけでなくて他の人にもなんらかの効果があることがわかってきました。

今回の「生活の革命」という講義では、電話ではなく、直に人々と出会って、話を聞いて、一緒にその人なりのアウトプットの方法や、新しい日課を発明したりしてみたいと思います。多分、みんなそれぞれ独特のその人なりの「ウンコ」が溜まっていると思うので、その出し方について一緒に研究できる会になればと! みなさんの参加をお待ちしております。(坂口恭平)

 

<坂口恭平さんってこんな人>


第4回「京大おもろトーク:アートな京大を目指して」
対談 坂口 恭平、山極 壽一(京都大学総長)


サンフランシスコで実演したモバイルハウスのつくりかた(2013年)

 

●インタビュー記事

料理で“創造”を取り戻せ 坂口恭平さんのネオ料理本「cook」(2019年)

新作『しみ』から読み解く、音楽になりたかった坂口恭平とその表現 (2017年)

堤幸彦×坂口恭平 “家”から見る、現代社会の本当の幸せとは(2012年)

●こんな方にオススメの講義です

・独立して才能を活かして生きたい人

・消費者から創造者になり、精力的につくり続けていきたい人

・さまざまな心理的ブロックがかかっていて、思うように創造的アウトプットができない人


講義計画

全1回

生活の革命

教授からのレクチャーをもとに、参加メンバーそれぞれが自分の「日課」の時間割を作り、具体的にどうやって進めて行くかを一緒に考えていくワークショップです。

<主なトピック>

創造とアウトプット
  才能はどこにある?
  オリジナルとは優しさ
  求められる前にやる仕事
  やりたいことは、人生の巻物に書いてある
  トーク、執筆、ドローイング、歌、踊り、編み物、陶芸…
  言葉はいつも自分に向けて放つこと
  書く、話す時、感覚を言語化するには
  創造をせき止めている抵抗の正体
  「脳の誤作動」に対処する
  好きなことがなく好奇心がまったく発動しない時は?

経済をつくる
  自分の何をどうやって経済にするのか、新しい思考法
  才能を貨幣として発光(発行)させる
  先行きの見えない不安とどう付き合うのか
  家計のやりくり。仕事のつくり方と節約法
  相性の良い仕事相手との出会い方
  SNSをどう使っているか

日課の設計
  作業を継続して貯めていく「貯作業」
  楽しみを増やす日課の効用
  自分に合ったルーティンの見つけ方
  生理的におかしいことを受け入れてはいけない
  日々の細かい作業を重んじると起きる奇跡

 

※ライブ感を大切にしているので、当日の参加者の雰囲気や質問等により、内容が変動する場合がございます。ご了承ください。

ORDINARY

キュレーター

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スケジュール

講義名
生活の革命 <特別講義>
日程

全1回:3月21日 (土)14:00‐16:00

定員
50名まで ※定員人数に達し満員の為、受付終了しました。
申込締切日
3月14日(土)
授業料
5000円(税別)
キャンパス

MISTLETOE OF TOKYO
東京都目黒区大橋2-22-42 No.R 池尻大橋 B1F

・交通機関
東急電鉄田園都市線「池尻大橋駅」より徒歩6分

・バス
渋谷駅西口バスターミナル 34番(JR南改札 目の前)から数分おきに発車してるのでどれでもどうぞ。”大橋”バス停で降りて数分です。

※開場時間は15分前になります
※地下一階です。入り口に「自由大学」の案内表示を用意しておきます。

持ち物について
飲み物や飴など、各自自由にお持ちください。筆記用具、ノートなど。

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