・日常の人間関係はもちろん、仕事や表現の場面でユーモアの力を活かしたい人
・コミュニケーションで距離を縮めたい人
・人前で話したり、場づくりをする人
・チームをいきいき明るくしたい人
・ユーモアのあるアウトプットをしたい人
新講義
人を動かす、面白い発想と話しかた
みんなを元気にし、場を明るくするには何が必要でしょうか?
この講義は、笑いを生み出すユーモアの基本技術を学び、人間関係力を磨くことを目指します。教授は、数々のお笑い芸人を輩出してきたプロ養成スクールの校長をつとめた西川栄二さん。
ロジカルな正論より、面白いほうに人は動く
高度な知的労働さえAIによって取って代わられる現代社会。AI化する中で、わたしたち人間にしかできない役割とは何でしょうか。その一つは、心を扱う仕事。相手の感情をていねいに推しはかり、場の空気を汲み取る「コミュニケーション」や「マネジメント」は人間にしかできません。
しかし、目上の人間からの説明は時として高圧的に感じてしまいますし、目下の提案は生意気に見られてしまうことも。その潤滑油となるのが、ユーモア。「笑い」を生み出せるコミュニケーション力は、ますますその重要度を増しています。
初対面でもユーモアがあればグッと距離は縮まる
相手を笑顔にし、場のエネルギーを高める言葉を
場づくりやマネジメント、リーダーシップ論においても「心理的安全性が重要だ」と科学的に指摘されています。リラックスできる場でこそ、メンバーの帰属意識も創造性も上がっていく。
リモートワークも一般的になりましたし、SNS、YOUTUBEで動画や音声配信する人も増え、より意識的に言葉を選ばなければならない機会は増えています。心理的距離を縮め、相手を笑顔にする。このスキルを身につけると、ますますチャンスは広がっていきます。
全員が幸せになる笑い、を探究する
「自分にはユーモアのセンスがない…」「皆を笑わせている人が羨ましい」「親父ギャグを言ってスベり続けている上司を見ると、他人事とは思えない」‥そんな人もいるかもしれません。でもご安心を。笑いを生み出す基本構造さえしっかり理解すれば、どなたでも笑いを生み出すことができるんです。
バラエティ番組を注意深く観察してみてください。実は、出ているお笑い芸人たちは、ずっと面白い話をしているわけではありません。
では、何をしゃべっているのか? その多くは自分のキャラクターに沿った本音。あとは過去の失敗談です。役割分担もできているので、質問というパスを回し、番組はスムーズに進行していく… というわけです。
本音と失敗談なら、あなたにもあるはず。あとは「格好悪い自分」をさらす小さな勇気と、いくつかのノウハウを身につければ、笑いをつくるのは難しくない と言うわけなんです。
本音と失敗談なら、「いじり」や「毒舌」のように誰かを傷つける心配はありません。本当のことを話してるだけなので、スベる心配もない。そんな「全員が幸せになる笑い」を目指しましょう。
誰でも、うまくいっている時に笑うのは難しくありません。場が沈んでいる逆境でこそ、笑いに変えられるかが勝負。これには、やはり技術と勇気が必要です。うまくいくことばかりじゃないのが人生ですが、心と発想を柔らかくすることで、楽しく乗り越えることができます。
(第1期募集開始 2021.3.8)
・日常の人間関係はもちろん、仕事や表現の場面でユーモアの力を活かしたい人
・コミュニケーションで距離を縮めたい人
・人前で話したり、場づくりをする人
・チームをいきいき明るくしたい人
・ユーモアのあるアウトプットをしたい人
第1回
ユーモアとは何か。なぜ人間には笑いが必要なのか。笑いを作る上で一番大切な原理原則とは? そんな基本からスタートします。そもそも面白い人ってどんな人でしょう。では面白くない人は? みんなで「面白いの正体」を探ります。
実は「面白い」には「funny=笑える面白い」と「interesting=興味深い」があります。funnyができると愛され、人気者になれますが、 interestingができると尊敬され、モテます。両立できると無敵です。チークダンス踊り放題です。
興味深い情報とは、そもそも何なのか。それをどうやって見つけ、どうやって面白い話に加工していくのか。面白いモノの見つけ方、切り取り方もご紹介します。
そして面白い人になる第一歩は、本音や愚痴を言うこと。これまで思っても決して口にしなかったこと、「あ~ぁ、フェイスブックって、俺が開発したことにしてくれないかなあ」「あ~ぁ、今からサザンオールスターズに入れてくれないかなあ」など、まずは気軽に口にしてみましょう。「言っていい本音」と「言っちゃいけない本音」を仕分けして、「笑える本音」「愛すべき本音」を言える人を目指します。
<毎回ワークがあります>
なるべく一人一人に話してもらい、実践トレーニングする時間をつくります。
第2回
成功談を披露したい人は多いものですが、自慢話はよほど工夫しないと鼻につきます。逆に失敗談は人の心を動かしやすい。失敗経験のない人はいないので、聞き手の記憶を呼び起こし共感を生み出すのです。誰しもある「恥ずかしかった」「悔しかった」など未消化の感情のしこりを、笑うことで溶かすヒーリング効果さえあります。また話し手の魅力もアップします。失敗を笑い飛ばせるほど成熟した人、サービス精神、ポジティブさ、謙虚さも感じられるからです。
もちろん失敗談と言っても、「足湯と気付かず、無理な体勢で肩まで浸かってしまった」「コピー機と間違えて、大事な書類をシュレッダーにかけてしまった」そんな大それたことである必要はありません。些細なこと、小さな失敗で大丈夫です。自分の失敗談を思い出してもらいながら、失敗談を話すときに心がけること、話を脚色する、フリとオチをつける… など「失敗談の加工の仕方」を学びます。
次にステップアップしてエピソードトークの作り方へ。そもそもエピソードトークにつながる「面白いこと」の見つけ方は? 同じ出来事を経験しても、「何も面白いことがなかった」と見過ごす人がいます。どうすれば面白さに気づく視点が養われるか。「目の付け所が違う」観察力をつけるコツ。そして、せっかく見つけた「面白いこと」を強い話にする方法は? エピソードトークを大量生産するには? そんなテーマに展開していきます。
第3回
笑いには意外性、つまり「いかに予定調和を裏切っていくか」が重要です。ですからまず前提として、自分がどういう人柄に見られているかを理解していなければ、裏をかくことはできません。
ユーモアの肝は「ありのままの自分を受け入れる」こと。多くの芸人も自分のキャラを身につけることに苦労していますが、1つのルールに従っていけば、実はそんなに難しくありません。キャラを意識することで、他の人との会話が楽になり、笑いを作るのもグッと容易になります。
分析対象として、「ツッコまないツッコミ」というまさに「発明」とも言えるキャラで世に出たぺこぱ、「女性にも性欲がある」と言う、ありそうでなかったキャラをまとった大久保佳代子さん、誰かが苗字を間違えることで生まれるギャグ「児嶋だよ」を言い続けることがキャラになっちゃった僕のお笑い学校の同期・アンジャッシュ児嶋など、さまざまな芸人をサンプルに挙げ、無理せず続けられるキャラの身に付け方も共有。あなた独自のキャラクターを一緒に見つけていきます。
第4回
どんよりした目で、語尾に行くほど声がか細くなる菅首相と、中身はともかく「感動した!おめでとう!」と声高らかに叫ぶ小泉元首相。実力はともかく、どっちの好感度が高いかは言うまでもないでしょう。そして、IKKOさんの「どんだけ~~~!」は何回聞いても笑えるのはなぜでしょう。
同じ内容を話しても、面白い人と面白くない人がいます。その違いは何でしょう? 言い方、表現力次第で雲泥の差が出てきます。まずは自分の声の特徴を知ることから。そして声のトーン、言葉の選び方、テンポやリズム、間の取り方、センテンスの長さ、感情が伝わる話し方のテクニック、大きな笑いを生む感情表現… など、さまざまな伝える技術を磨きます。登場人物を演じ分けたり、擬態法、動きや表情も活用することで、より臨場感を持って伝わります。急に「何か一言を」と無茶振りされた時にも対応できる、即興力も身につけたい。
この回は、まだワンルームマンションで東京支社を立ち上げたばかりの吉本興業で高校時代からアルバイトをし、岡村隆史、宮迫博之、宮川大輔さんなど様々な芸人が若手時代、公私共に過ごしていた「喋る専門家」あさがみちこさんをゲストにお呼びします。
第5回
最終回はレベルを上げて、プロの現場でも実践している技術をお伝えします。ひな壇に座った芸人は、どんな風にエピソードを簡潔に伝えているのか? MCの芸人は、どんな手順で質問をしていくのか? 面白いアイデアの作り方とは? 「あるある話」で共感を得る方法、「比喩、例える力」をつけるには? など、普段の会話や、ビジネススピーチ、会議やイベントのファシリテーションなどにも役立つメソッドをお伝えします。
全てを身につけ、夜な夜な気を失うまでチークダンスを踊り続けてください。もちろん本格的に笑いのプロを目指す人、ユーチューバーなどにも学びになるはずです。
最終課題(希望者のみ):
「自分の人柄が伝わるようなエピソードトークを披露する」
これは今後、初対面の自己紹介でも、慣れ親しんだ人とより距離を縮める場面でも活用できるはず。