フィールドワーク
ファーマーズマーケットができるまでを実際に体験してみる。
新講義
未来をファーマーズマーケットから
マーケットはただ物を売り買いをする場としてだけでなく、自然とあいさつが交わされ、笑顔があふれ、人のつながりが連鎖していきます。そこにはコミュニティーが生まれています。あなたの街にファーマーズマーケットがあったら、きっと暮らしが豊かになるでしょう。
なぜ人々はこれほどまでにマーケットに集うのでしょうか?
良いマーケットとはどんなマーケットでしょうか?
そして、これからの新しいマーケットとはどのようなものでしょうか?
最近、世界中で小さなマーケットが盛んに行われています。北欧では、アンティークを販売する隣で若者がクラフトフードや飲み物を道端で売っています。またポートランドには40以上のファーマーズマーケットが毎日行われています。最近、ロサンゼルスの空港にはFarmers Market Shopができて、ブランドショップと肩を並べています。パリのビオマーケットは大人気です。東京でも各地でマーケットが開催されるようになりました。
ファーマーズマーケットがあることで暮らしの習慣が変わるでしょう。食べ物を買いに行く先が変わり、食卓が変わり、さらにはマーケットがあることによって街の雰囲気や都市計画へも影響を与える可能性まであります。
また、マーケットは小さくお店をやり始められるので、まだ規模は小さいけどおもしろいことをやろうとしている人たちが育つプラットフォームにもなっています。
都市という言葉には「市」=「マーケット」が含まれています。良いマーケットをつくることは良い都市をつくることへつながり、良い都市は良い社会へとつながります。社会の流れをファーマーズマーケットから変えられる可能性があります。
約7年前に始まった青山ファーマーズマーケットは、ファーマーズマーケットだけでなくパン祭りやコーヒーフェスティバル、Nordic Lifestyle Marketなどを定期的に同時開催するようになりました。これらは、あるパン好きの女子、コーヒーとそのカルチャーが大好きなバリスタ、北欧を愛する若者がそれらに対する溢れる情熱や好奇心をもとに、コンセプトをつくり、人を巻き込み、情報を拡散させ、マーケットが実現しました。そして、そこに多くの人が殺到しました。
世界の様々なマーケットやこれまでの青山ファーマーズマーケットを参考にしつつも囚われずに、これからの新しいマーケットを探っていきます。
新しいマーケットムーブメントを作っていくにはどうするか、また世界中の若者が熱中するようなファーマーズマーケットをつくるにはどんな思想と組み立てがあるのか?を学んでいきます。
また、各地にファーマーズマーケットを新しく立ち上げるにはどんなことが必要なのか?を考えていきます。今回はケーススタディーとして、二子玉川にファーマーズマーケットを立ち上げるには?という題材を元に実験的に行っていきましょう。
教授からの一言
シアトルのPike Marketという町中の人が誇りにしているFish Marketが有りますが、ここも一時は寂れて、人がいかない場所でした。ここも、楽しく、人が集まる場所に変えることを考えた人がいました。のちに、Fish philosophyとしてまとめられ、組織や事業の組み立ての新しい仕方の指針と成りました。青山のファーマーズマーケットにもいろいろな智慧と実験があります。みんなで考えながら企画して体験していきましょう。
(第1期募集開始日:2016年6月3日)
第0回
ファーマーズマーケットができるまでを実際に体験してみる。
第1回
マーケット、マルシェ、メッセ。の歴史と、新しいマーケットのコンセプトについて。大人気の世界中のファーマーズマーケットの例を挙げてのワークショップ。
Tokyo Designers Block. Farmers Market.Commune 246.ミドリ荘、自由大学等の企画、設立をしてきた黒崎さんをゲストにファーマーズマーケットのこれまでとこれからを探ります。
第2回
マーケットを組み立て、デザインして、キュレーションして、運営して、新しく状況を立ち上げるには?行政やコミュニティとどう新しく関係を作っていくか?
ゲストは、NPO ファーマーズマーケットアソシエイション理事長 諸橋洋勝さん。場所、空間を作る専門家、堀之内司さん。青山ファーマーズマーケットを運営する男子野菜部。青山ファーマーズマーケットが開催されるまでの経緯や想いをお聞きします。
第3回
パン祭り、コーヒーフェス、酒フリー、Nordic Lifestyle Market.Craft Market.Raw Tokyoなどの企画、キュレーション、立ち上げのやり方。また新しい企画で人を巻き込むコンセプトの作り方。
ゲストは、Nordic Lifestyle Marketを企画、自ら北欧で情報収集して編集した「a quiet day」を出版する岩井謙介さん。Tokyo Coffee Festivalを企画している大槻さん。Tokyo Craft Marketを企画している大矢トモジさん、飯田英人さん。パン祭りを企画している葵さん。
自分の「好き」を発展させ、人を巻き込み情熱をもって実現させた方法を聞きます。
第4回
ポートランドと北欧のマーケット事情について。そして、デンマーク、ノルウェー、スエーデン、フィンランド。そしてポートランド、ロスダウンダウン、ブルックリン等の海外の事例から探る。
ゲストは、世界の創造都市を周り、
第5回
新しいマーケット像を発表。
コンセプト、コンテンツの作り方、運営の仕方、情報の拡散、コミュニティの形成など。
情熱のあるおもしろい企画の場合、一緒に実現に向けて動きだす可能性もあります。