講義情報

DIY音楽研究室

DIY音楽研究室

ネイチャー・サウンド・ウォーク

創り伝える学部-circle創り伝える学部
DIY音楽研究室

講義について

音楽を通して、再発見する世界

「DIY音楽研究室」は、「音楽を通して、日常を再発見する・世界とつながる」をテーマに、もっと深くもっと自由に、音の世界を探求していく講義です。毎学期1つのテーマに絞り、音楽を出発点にしながら世界をre-think = 再発見していきます。

音楽好きの人はもちろんのこと、普段音楽や音について特別意識していない人たちの日常生活にも、「音楽」「音」という存在は深く繋がりを持っています。そこに気づくと、暮らしがもっとぐっと楽しく深まっていく。

そもそも都会で生活をしていたら、音楽をまったく耳にしない日はないはず。例えば、お店のBGM、石焼イモ屋さんのテーマソング、TVから流れてくるポップソング、鳥の歌声、すれ違った高校生の鼻歌などなど。耳に意識を向けてみると、驚くほど芳醇な世界が広がっています。
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また、実際音楽をつくっている方にとっては、「音楽をどう届けるか」ということの中には、とてもクリエイティブな可能性があります。そもそも聴き手がいなければ、音楽には生命が与えられません。音楽のある情景をデザインすること自体が、その場で聞かれる音楽の内容と同じぐらい、そこでの体験に意味を与えます。今まで行われてきたCD・音楽配信・ライブパフォーマンス以外の音楽の届け方、日常の中での音楽のあり方について考えていくことも、この講義で探っていきたいテーマです。

第2期のテーマは「ネイチャー・サウンド・ウォーク

DIY音楽研究室第二期のテーマは「ネイチャー・サウンド・ウォーク」。秋の御岳渓谷や明治神宮へのフィールドワークも交え、身体全体で音を感じ、耳を澄ませながら、散歩するようにのびのびと、自然の中の音の世界を探索していきます。

現代の都会は、車の音、高いビル、あちこちから路上に漏れ出ているBGMなどに音が遮られて、遠くの音を聞くことが難しい環境です。人混みや電車の中では、気づかないうちに、身体がぎゅっと縮こまっていて、心も耳も閉じてしまいがち。

いつもの道で、少し立ち止まって、周りの音に耳を傾けてみる。小さな旅に出て、ゆったりと、普段使わない感覚を開いてみる。

人間がつくった「音楽」の世界を離れて耳を澄ましてみると、そこには不協和音も「正しい音楽理論」もなく、それぞれの存在がそれぞれの音を放ちながら、ハーモニーをつくりだしています。そんな音の流れに包みこまれながら、感性の森を散策していきます。

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今回はフィールドワークとして御岳渓谷に行きますが、「普段、全然運動してないよ!」という人でも大丈夫。「生まれも育ちも都会で、学生時代、体育は苦手だった!」という教授のsawakoさん。アメリカとカナダの国境近くの冬山での音の体験や屋久島に行ったことが、自然の中での音に興味を持ったきっかけだったそうです。「気づいたら、音がいろんな所に連れて行ってくれました」と、音に連れられて、マイペースに森や自然を楽しんでいます。

また、キュレーターの鈴木絵美里さんは、元「ランドネ」編集部。フェス好きで、自然の中での経験も豊富です。音や山・森についてそれぞれ興味深い活動をされている2名のゲストも加わって、耳や感性をグンと自由に広げながら、音の世界を探索していきます。

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教授からのメッセージ「森の音、気配、佇まい」

自然の中で何かの存在を感じる時、実は、気配だと思ってるものの中に音の要素も入っていて、無意識のうちに音を感じ取って判断していることもあります。

例えば、屋久島に行った時、音をさえぎる車や人工物のノイズがないので、ふだん暮らしている東京と比べて、森や山を越えた遠くの方まで、音を感じることができました。それは、いつもよりずっと自分の身体が大きく広がっていくような感覚で、雨がやってくる音や、雨があがって森にセミが戻ってくる音が、大気の移り変わりや森のざわめき、風の感触と混ざり合いながら、空間が大きくすっぽりと包み込まれていました。

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あるいは、またぎが動物たちに気付かれないようにと森の中で気配を消す佇まいには、自然の中で音を聞くことや録音することにつながる大切な気づきが隠れているような気がします。実際、「佇まい」の違いで、恐らく森の生き物たちが何かを感じ取って、音が変わってしまった経験もあります。

自然の中での音の体験は、都会の暮らしの中では閉じてしまっているような、原始的な感覚を刺激し解き放ってくれます。

夜明け前の森の暗闇の中で、息を潜めて音に集中している時、原初的な恐怖感に襲われることもあります。そうして、だんだん夜が明けるにつれて、周りが明るくなり、気温も上がり、陽の光とともに行動する鳥や虫や動物たちがだんだんと目覚めていく音の移り変わりは、心があたたかく緩んでいくような感触とともに、いつもなんだか感動してしまうのです。

私は、都会生まれ都会育ちだから、雪国へ行って氷柱を見つけて大騒ぎして現地の人に笑われちゃうぐらい、普段は自然とは遠い暮らしをしています。だからこそ敏感に、新鮮なものとして、違いを感じ、心惹かれるのかもしれません。

そんな音の世界を、一緒に旅してみませんか?

(第2期募集開始日:2016年6月20日)

こんな方が対象です

・すでに音楽をつくっていて、新しい視点を求めている方

山、川、森、岩、鳥などが好きな方

水の音が好きな方

フィールドレコーディングに興味がある方

自然の中で感覚を解き放ちたい方

好奇心旺盛で、アートやものづくりが好きな方

これまでのゲスト

第一期「暮らしと音楽の現場を探る」

良原リエさん(音楽家)
神谷泰史さん(コンセプトデザイナー)
菊地慎さん(SCHOLE代表)
小瀬村晶さん(音楽家)


講義計画

第1回

音の散歩道をゆっくりすすむ

音の旅に一緒に出かけるクラスの仲間たちとの自己紹介タイムとともに、全五回の講義の流れについて説明します。自然の中の音をテーマにしたアート作品・音楽作品・プロジェクトなどの紹介や、教授のsawakoさんのアメリカや日本での音の旅の体験談を交えながら、「自然の音、都市の音」について一緒に考えていきます。

 

第2回

自然と人間の間の文化を紐解く

自由大学「東京・日帰り登山ライフ」の教授でもあり、「文脈登山」を提唱、低山トラベラー・アウトドアプロデューサーとして活躍中の大内さん。第四回の講義で訪れる御岳についてのお話や、山へ行くことの根底に流れる文化・歴史・精神性・佇まいなどについてお話を伺います。

 

第3回

森の声を聴く

もともとはラジカセなどのデザインをしていた柳沼さん。森のスピーカー「forestnotes」の企画を始めたことで、鳥や森、さらには地域活動へとお仕事の範囲や興味が広がっていきました。各地の森に設置したマイクから、四季折々の様子をリアルタイムに聴くことができるforestnotesについてのお話を、朝の明治神宮を散策しながら、お聞きします。

第4回

御岳渓谷サウンド・ウォーク〜緑と水音に包まれて〜

表参道を飛び出し、電車に揺られること約1時間半。奥多摩の御岳渓谷へフィールドワークに出かけます。東京だとは思えない澄んだ秋の空気を感じながら、清流の音や鳥の声とともに、渓谷沿いの遊歩道をサウンド・ウォークします。音の出るモノを使っての簡単なセッションも。

第5回

街の暮らしに戻ってくる

最終回では、フィールドワークでの体験や録音をクラス全員でシェアしながら、「都会の生活と自然の音」について考えていきます。音の地図=サウンド・マップをつくるワークショップも。

鈴木絵美里

キュレーター

鈴木絵美里

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大内征

低山トラベラー

大内征

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柳沼広紀

(株)JVCケンウッド・デザイン デザイナー/アシスタントプロジェクトリーダー

柳沼広紀

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スケジュール

講義名
DIY音楽研究室
日程

第1回:9月 3日(土)13:00-14:30

第2回:9月 3日(土)15:00-16:30

第3回:9月10日(土)10:00-11:30

第4回:9月24日(土) 9:00-12:00

第5回:10月1日(土) 13:00-14:30

定員
12名
申込締切日
9月1日(木)
授業料
36,000円
キャンパス

第1、2、5回 表参道 COMMUNE 246キャンパス、第3回 明治神宮、第4回 フィードワーク:御岳渓谷

持ち物・その他注意事項
フィールドワークは現地集合現地解散になり、受講料に交通費その他実費は含まれておりません。持ち物や集合場所などの詳細については、第一回の講義の中で説明します。第3回は、明治神宮内の菖蒲園前にて集合。 第4回は、JR青梅線御嶽駅前にて集合。
「DIYミュージック」との違い
上記の講義レポート「DIYミュージックとDIY音楽研究室」をご覧ください。

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