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11月19日(土)開催 柄の魅力を探求するー江戸小紋・東京染小紋・江戸更紗

工房を巡り、型染め体験と職人と対話をする無料イベント

【今の時代における職人の仕事、手仕事の価値とは何か?
私たちは大量に生産され消費される衣服より、丁寧にこだわって作られた個性的で物語のある衣服を求めています。今回は江戸と東京が生み出した江戸小紋・東京染小紋・江戸更紗にフォーカスをあてます。
実際に工房を訪れ、職人たちから直接型染めを学び、どう魅力をいかすか、をスタイリストと考えます。その体験から、普段は一同に会することの少ない、職人(作り手)・小売り(伝え手)・受講生(受け手)という参加メンバーで「今の時代における職人の仕事、手仕事の価値とは何か?」をテーマにオープントークを催します。着物、ものづくりの現場に興味をお持ちの方、ぜひこの機会にご参加ください。

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【なぜ江戸小紋や江戸更紗なのか】
東京大都心の地場産業が染色だということをご存知ですか?実は東京は京都・加賀と並ぶ染色業の大産地。神田川流域には伝統的工芸品である江戸小紋、江戸更紗、東京染小紋などの染色業が多く立地しているんです。身近なものづくりの現場から、これからの職人の仕事を考えていくきっかけになればと思います。

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【公開講義 内容】
<体験> 職人から学ぶ工程・型染めの体験
職人がどんな仕事をしているのかを知るためにも、工房で一度体験してみましょう。手染め技術の価値は何なのか、3Dプリンターの型紙ではなぜダメなのか、どんな柄が好きか、どんな色が好きか。体験の際の目線をその後の話し合いに生かしてもらえればと思います。

<広げる> スタイリストとデザイナーからの提案
得意分野の違う2人のスタイリストから、江戸小紋・江戸更紗・東京染小紋の着物の遊び方を提案します。

デザイナー:キサブロー スタイリスト:秋月洋子

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<考える>職人たちとのオープントーク
いつもは同席しない、職人・小売り・受講生という三者で公開討論です。率直なご意見をお待ちしています。
・今の時代における手作業の価値とは?
・オーダーメイドの価値って何だろう
みなさんの率直なご意見をお待ちしています。

【開催日時】
11月19日(土)11:00~15:30
開場 10:30から
第1部 11:00 – 12:30 江戸小紋 職人から学ぶ型染め体験
第2部 13:30 – 14:30 スタイリストとコーディネートを考える
第3部 14:45 – 15:30 オープントーク「三者の目線:何を魅力ととらえたか」

【開催場所】
東京都染色工業協同組合
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田3丁目20-12 TSKビル3F
アクセス:JR山手線、西武新宿線、地下鉄東西線いずれも高田馬場駅下車徒歩7分
http://www.tokyo-senshoku.com/Inquiry/

【参加方法】
メールでの送信・FBイベントページの参加ボタン・Googleアンケートいずれかの方法でお申し込みください。
⑴メール送信の場合
お名前・イベント名ご明記の上、メールにてお申し込みください。
info@freedom-univ.com (自由大学宛)
(2)googleアンケート送信の場合
こちらの回答をもって申し込み完了とさせていただきます
https://goo.gl/forms/CguR62GL4TeMrKYL2
(3)FBイベントページの参加ボタン
https://www.facebook.com/events/101124933701141/

【参加費】
無料
※作成した物の配送料・材料費(4000円前後)をご負担いただきます。

【定員】

15名

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【江戸小紋とは?】

小紋染めのルーツは室町時代まで遡るといわれていますが、東京染小紋の始まりは、武士の礼装である裃の染が行われるようになってからのこと。江戸時代、将軍家を筆頭に各藩の大名たちは各々趣向をこらして自家の柄を取り決め、そのデザインをシンボルとして競ったといわれています。反物一面にちりばめられた白抜きの繊細な柄。将軍家の「御召十(おめしじゅう)」、加賀前田家の「菊菱」、薩摩島津家の「大小霰(あられ)」などは有名で、江戸小紋の伝統柄として今もよく使われています。遠目には無地のように見えますが、近づくとため息が出るほど美しい、といった趣向。これが江戸小紋の真髄です。%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-11-02-22-28-39

江戸中期には、庶民の間でも、きものや羽織に小紋を染めるのが流行り、動植物など抽象化した町人小紋の粋な柄が数多く生まれました。いわれ柄では「大根におろし金」。大根はあたらないからよい食べ物だけど、役者にとってあたらないのは困りもの。で、下手な役者を大根役者と言いますが、その役者を舞台から“降ろす”と、大根を“おろす”を掛けた「大根におろし金」は厄おろしの意味があるようです。

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変わりの網縞。縞のパターンだけでも数百あるようです。江戸小紋の縞の細かい順に玉縞、万毛筋、万筋、千筋があります。シンプルゆえに、縞を染める技術は大変難しいそうです。

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【江戸更紗】

更紗がはじめて日本に伝えられたのは、南蛮美術が華やかなりし頃、室町から桃山時代にかけてのことでした。インド、タイ、インドネシアから輸入された更紗を真似て染めたのが最初だとされています、インド、タイ、インドネシアから輸入された更紗を真似て染めたのが最初だとされています。江戸時代末期には型紙摺りの手法を持つ秀でた更紗師が現れ、日本独特の美しい更紗を生み出し、「江戸更紗」の名が知れ渡ったといいます。更紗の模様は草花、鳥獣、人物などを図案化したものが多く、エキゾチックで深い渋みのある味わいをもっており、日本の風土と独特の美意識と共に発展してきました。立体感があり、色に深みが感じられる模様。それを可能にしたのは型紙摺りの技法です。江戸更紗は図案を創造し、絵を描くことから始まります。

さらに刷る工程は、糸目(模様の輪郭を摺る)、目色(柄の彩色を摺る)、そして地型(背景を摺る)など、各工程に30〜40枚ほどの型紙を重ね合わせて気の遠くなるような作業を繰り返し、やっとはじめて完成するのです。通常で30枚程度、多いものでは300枚もの型紙をずれることなく摺り重ねていきます。

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