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今日は、キュレーション学卒業生 水澤充さんからの、10月29日に行われたフリユニクラブ「東京で続けていく復興アクション」のレポートをご紹介します。


夏に試験的に実施し、この秋本格開催となり、9月から10月にかけて、「食欲の秋」「祈り」「運動の秋」とテーマを設けて実施し、延べ30名以上の方に参加していただいた「キャンプin仙台」
10月のフリユニクラブは、その報告と、既に実行したFarmer’s Market@UNUでの野菜販売や、その後の継続的なプランについての考える「東京で続けていく 復興アクション」と題して行われました。
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トークセッションには、学長の和泉さんとキャンプin仙台の企画運営スタッフの松沼さん、立花さん、佐藤さん、大内さんが参加しました。
活動をしてみて感じたことは、復旧の早さと農家の遠藤さんの前向きさとのこと。7月に開催されたサマーキャンプのときは畑を復旧するための掃除をしていて、鉄パイプがでてきたり、茶碗のかけらなどが出てきていたのに、9月に行ったときにはすでに作物ができていて、さらに別の場所にもハウスの準備をしていて、その早さに驚くばかり。
また、津波がかぶった場所でもあるため、塩害などで5年くらいは作物ができないのではと言われていたのに、それどころか例年よりも育ちが良く、調査にきた大学教授も言葉がなかったという。普通のボランティアでは同じ場所に何度も行くことは少ないが、定点観測ができて、どのように復興しているのかが実感できるのが、このキャンプならではということでした。
さらに、ベースキャンプとして提供して頂いている農家の遠藤さん、同じ若林地区の酒蔵 森民酒造さん、地元の歴史などをまとめている出版社 荒蝦夷さん、宮城出身の運営スタッフの友人など多くの人から震災の話、その後の話などを聞くことができた、今回のキャンプシリーズ。
被災者に対して個人的には聞きにくい話も、講義として参加者みんなでシェアをして、一緒に考えていける。他ではなかなかできない自由大学ならではの取り組みも報告してもらいました。
現地に行って、状況を目の当たりにして、地元の人と話をして、その場所で過ごしてみて、東京に住んでいる私たちが何かできることはないのかと、これからの支援の方法を考えた結果、まず、東京の情報発信力や購買力を使って農業を盛り上げていこう、数字として大きな成果が見えるかどうかはわからないけれど、実際に会って話をした農家の方が喜んでくれることから始めていこうということで、青山にある国連大学の前で開催されているFarmer’s Marketでの野菜販売を行い、支援していくかたちを作り、引き続き活動の継続していくことを話してくれました。12月の初旬には秋に植えた野菜の収穫祭も企画されているそうです。
現地でがんばっている人を知っていること。これで自分もがんばれることがある。支援のはずが逆に元気を貰って帰ってきている参加者も多くいたようです。震災直後の一体感から冷めて、またみんながばらばらになってきているように思います。現地の人は、時間が経って風化してしまうことを恐れています。表面的な復旧は着実に進行して落ち着きつつある今、震災のことを忘れずに、できることを継続していくことの重要性を呼びかけました。

今回のトークセッションは、震災にどう向き合い、どう関わっていけるのかを知ることができる貴重な時間でした。多くの人を巻き込んで、新しい支援のかたち、復興のかたちを作り続けていくプロジェクトに今後も注目してください。


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