講義情報

フリースタイル家具学

新講義

フリースタイル家具学

アイデアを自らの手で形にする、自由を手に入れよう

創り伝える学部-circle創り伝える学部
フリースタイル家具学

講義について

「思いついたら、まず自分で作る」

これが当たり前になったら、毎日の暮らしはもっと自由で楽しくなると思いませんか?

・既製の家具じゃ、ちょっと物足りない
・ もっと自分の好みにフィットするモノがほしい
・ アイデアを、すぐに形にできるようになりたい

そんなあなたへ。

この講義は、ただDIYの技術や電動工具の使い方を学ぶだけではありません。本当に欲しいモノを発想し、軽いステップでプロトタイプする。手を動かして試作するのを自分の基本ムーブとしていくことです。

「アイデアを形にする力」を養い、既製品を選ぶだけじゃなく、自分のアイデアを形にする自由を手に入れましょう。

例えば、思いつきをササッと作れるようになったら、どうでしょう?

・空間のアイコンになる遊び心あふれる「一風変わったオブジェ家具」
・狭小でミニマルな空間にピッタリの「1台3役」家具(机+椅子+収納)
・イベント出店用の什器やキャンプ家具や、ペット飼育、自分の子育てや介護スタイルに合った特殊な家具まで

既製品を前にして「もっとこうだったらいいのに…」とモヤモヤしたままだった自分から脱して、すばやく形にする力を身につけます。

DIYならこんな曲線の楽しいフォルムも。木材で自由自在につくれる(三輪さん作)

 

「フリースタイル家具デザイン」3つの特徴

① イメージを形に仕上げる力がつく

市販品はできるだけ多くの人に合いそうな、いわゆる「フリーサイズ」でつくられています。自分にはカラーリングやサイズ、素材感が微妙に好みではない。デザインも無難すぎたり、逆に装飾的すぎたりして、「いまいち気に入ったモノがない…」と感じる時があります。

「自分の暮らしに必要なモノを考え、プロトタイピングしながら、自分にフィットさせていく」

発想から制作まで一人でできる最低限の知識と技術を、実制作を通してトータルで学びます。

「こんな家具が欲しい」→「作れる!」と思えたら、世界の見え方がガラッと変わるでしょう。今まで何気なく見ていた既製品も、「どう作ればいいか」を解像度高く観察する目が養われます。

 

デザイン家具

浮いてるブランコチェア。木材にファブリックを貼った

 

② 世界から「理解できないモノ」を減らしていく

DIYを始めると、部屋の中から「理解できないモノ」が減ります。つくれるようになると、壊れたモノを直すこともできるようになるのです。

「余計なことをして、台無しにしたらどうしよう」

そんな不安から、自分で修理するのを避けてきた人も多いのではないでしょうか? 知らないものはこわい。でも、いったんつくれるようになると、大胆に手を入れられるようになります。

「この廃棄される家具、リメイクして蘇らせよう」

理解できる世界が増えると、不安が減り、暮らしに対する安心感が生まれます。

デザイン家具

たとえ壊れても、自分で直せる安心感

 


③ 「必要は発明の母」欲しいものを作る楽しさに目覚めよう

ひらめきを形にするのは楽しいし、手応えがある。こんな楽しみを、プロだけのものにしておくのはもったいない。「次はなに作ろう」と毎日が楽しみになります。

もしかしたら、あなたの作品を見た友人から、「それいいな、私にも作って」と頼まれてしまうかもしれません。

たとえば、ジョージ・ネルソンのバブルランプ。あの名作照明が誕生したきっかけも「自分のため」からでした。自身のオフィス用に照明を購入しようとしていたネルソン氏は、スウェーデン製のシルクを張ったすてきなランプをお店で見つけました。ただ、あまりにも高価すぎて手が出ず、自分で代用品をDIYしたのが始まりです。

「USMハラー」社のモジュラーシステム家具も、そう。最初は自社用に開発した収納棚でした。それを見た来客に「欲しい」と請われて商品化、50年以上愛されるロングセラーになっています。自分たちスタッフのための「まかない飯」が正式メニューになるみたいな流れでしょうか。

「欲しいものを、自分で作った」

そこから発明が生まれ、世界を豊かにしていく。

今回はプロ養成クラスではありませんが、きっと「発明し、試作する力」があなたの人生の新しい展開や楽しみにつながることでしょう。

 

デザイン家具

こんな棚、どこにも売ってない。ならつくっちゃおう


DIYでアイデア家具をつくる、今回使用する素材は「木材」

木材は、金属やプラスチックに比べて初心者でも加工の自由度が高く、身近なホームセンターでも手に入りやすい基本的な素材です。多少ミスしてもリカバリーしやすいのも魅力。

今回は「合板と角材で製作可能な家具」という条件で、発想します。材料は運営側で用意しますが、どうしても使用したい木材があれば、各自で持ち込みください。

 

対象受講者のレベル感は、DIY初級者から中級者、趣味をさらに探究する人向け

・ものづくりが好きで「電動工具を多少触ったことがある人」であれば、大丈夫です。制作スピードには個人差があると思います。受講期間内に仕上げる自信のない人は、複雑なデザインは避けるようにしたほうが安全かも。焦るとケガにつながるので、自信のない人は落ち着いて仕上げられる工程を検討しましょう。

・すでにDIYや工具に慣れている方は、周りのメンバーにも手を貸してあげてくださいね。工具は安全を確保して順番に使用します。マイ工具をお持ちの方は、持参もOKです。

・プロの家具デザイナーを養成する講義ではありません。自分のためにつくるので、フリースタイルで遊び心とユーモアをふんだんに盛り込んでいきましょう。プロのようにヒットさせるプレッシャーもないので、趣味性、エゴ全開で自己満足を第一に考えて自由な発想で試作しましょう。

 

(第1期 募集開始日:2025年3月12日23時より募集開始)

こんな方が対象です

既製の家具では満足できない方
自分の好みにフィットする家具を作りたい方
アイデアをすぐに形にできるようになりたい方
壊れた家具を自分でリメイクできるようになりたい方
市販品を買うだけでなく、自分で作る自由を楽しみたい方
狭い空間や特殊な用途に合った家具を作りたい方
遊び心あふれるユニークな家具を作ってみたい方
すでに工具に慣れていて、さらに発想力を磨きたい方
ものづくりの趣味を深めたい方
プロ養成ではなく、自由な発想で試作を楽しみたい方


講義計画

第1回

アイデアの発想と構築

「いま本当に欲しいモノ」とは? 自分の心の奥底にあるニーズから発想するプロダクトデザイン法を学びます。次々に作りたいモノがあふれてくると、毎日が楽しくなります。つくりたいモノは、どのように見出すのでしょうか? 椅子、棚、照明…  思いつきを、本当に満足できるプロダクトとして実現するために、何を準備すれば良いのでしょうか?

国際的に権威のあるデザイン賞「iF DESIGN AWARD 2025」において最高賞を受賞したプロダクトデザイナーの青木亮作さんをゲストに、作りはじめる前に考えておきたいこと、自己満足度が数倍上がる企画力を学びます。

第2回

木材・工具の基礎を学ぶ

実制作の前に「素材(木)」と「工具」の特徴を学びます。「作りたいもの」が決まったら、どんな木材を使うべきか、どの工具が適しているのかを考えます。電動工具の扱いかたも重要です。すばやく、より正確に扱えるようになるためのコツをマスターしましょう。

・木材の種類と特性(合板・集成材・無垢材の違いなど)
・「どんな家具にどの木材を使うべきか?」の判断基準
・実践ワーク(電動工具の操作を端材を使ってスキルアップ練習)
 ジグソーで曲線カット、電動ドリルで穴開けとネジ止め、サンダーでやすりがけ等

第3回

すばやい設計と材料カット

自分の家具をつくるための「設計」と「材料カット」に入ります。思いついた情熱を維持するには、スピードが大事。必要最低限のシンプルな設計図を描き、作りたい家具を具体化していきます。他者に制作依頼するわけではないので、設計図は最低限でいいのです。「必要な木材サイズとカット方法」を整理し、板に印をつけます。一枚の板を無駄なく活用するための工夫なども。

・自分用の設計図の描き方
・「失敗しないデザイン」のコツ(強度・安定性・組み立てやすさ)
・実践。材料カットの基本技術(工具を使いこなす)

第4回

組み立てと調整

カットした材料を組み立てて「家具の形」にしていく工程です。組み立て前の「仮組みチェック」をしてから、ビスやボンドを使って、バラバラだったパーツをひとつにまとめ、実際に使える状態へと仕上げていきましょう。ズレたり、割れたり、といったトラブルが起きがちなので、「失敗しにくい手順」と失敗をリカバリーする方法も学びます。

・「家具がグラつかない」「強度を出す」組み立ての基本(構造のポイント)

第5回

仕上げ&作品発表

やすりがけ、塗装、最終調整を終え、完成した家具をみんなで発表します。家具をより美しく、より長く使える状態にする「仕上げ」を検討します。今回は「すばやくプロトタイプ(試作品)をつくること」に重点を置いているので、塗装の詳細までは深く踏み込みませんが、最低限の処理で完成度に差がでることを学びます。

・「手触りなめらか」にする、やすり(サンダー)がけ、面取りの基本
・塗装についての考え方。カラーリングの選択とツヤの有無で印象がガラリと変わる。塗装ムラをなくし、美しく仕上げるコツ

<作品発表>自分だけのオリジナル家具が完成
全員でそれぞれの作品の講評会を行います。作ってはじめてわかる改善点など、次に活かせる気づきを共有します。教授からのフィードバックを受け、記念撮影。

三輪ノブヨシ

教授

三輪ノブヨシ

☞ プロフィールを見る

ORDINARY

キュレーター

ORDINARY

☞ プロフィールを見る


ゲスト

青木 亮作

プロダクトデザイナー/クリエイティブユニットTENT共同代表

青木 亮作

☞ プロフィールを見る


スケジュール

講義名
フリースタイル家具学
日程

第1回:4月23日(水)19:00-21:30

第2回:5月11日(日)10:30-12:00

第3回:5月11日(日)13:00-16:00

第4回:5月18日(日)10:30-12:00

第5回:5月18日(日)13:00-16:00

定員
6名 ※定員になり次第締切 
申込締切日
4月16日(水)
授業料
36,000円(税抜)39,600円(税込)
キャンパス

第1回
永田町みどり荘キャンパス(MIDORI.so NAGATACHO5階)

【住所】
東京都千代田区平河町2-5-3 MIDORI.so NAGATACHO 5F

【アクセス】
半蔵門線・南北線・有楽町線 「永田町駅」
4番、9番b出口より徒歩2分

 

第2.3.4.5回(フィールドワーク)
三輪邸アトリエ

【住所】
埼玉県ふじみ野市内
※参加者には、講義の際、住所等をご案内します。

【アクセス】
最寄駅 東武東上線「上福岡駅」からバス利用(15分)

昼食について
昼食やおやつ、飲み物などは各自、持参ください。近隣に飲食店が少ないので、持参したほうが良いです。
持ち物について
筆記用具・第2回以降は、作業を伴いますので動きやすく汚れても問題のない服装でお越しください。 エプロン、軍手、タオル、マスク。
材料費について
受講料以外に別途「材料費」約3,000円程度現地清算。合板と角材は用意していますが、特殊な木材、材料を使いたい人は各自で持参ください。 ※講義にて相談受けます。
塗装について
塗装希望の方は、ご自分で好きな塗料を持ち込んで作業してください。
補講について
講義の性質上、補講はありません。
進行について
みんなの作業の進み具合により、講義時間が延長する場合があります。 余裕を持ってスケジュールを組んでください。また、講義内容も多少変更になる場合があります。
フィールドワークの交通費
各自実費