生き方のデザインについて考える
この講義のゴールは、自分の意思決定の要素を見つけ、他者と対話し、自らが描く生き方をデザインすることです。第1回目は、この講義が生まれた起点・形を変えてきた背景を、社会の変化と共に考えます。生き方をデザインしていくために必要なことはなんだろう?実現するために、今の自分が何をすべきなんだろう?そんな皆さんが抱えている思いをアウトプットする場もあります。5回の講義のポイントや講義中にみなさんに考えて欲しいことをお話しし、生き方のデザインに通じる行程をお伝えします。
ライフイベントと「働く」のこれからのカタチ
これまで知っている「生き方」が、今後自分の生き方にフィットするのだろうか?
そのような問いを自分へ投げかけることから、生き方デザイン学はスタートします。
たとえば、子育てなどのライフイベントと「働く」。どちらも自分らしく選択できるような生き方が応援がされる社会になってきました。それは女性・男性という性別に限りません。女性が働く場で前進できるような法律ができたことや、男性の育児休業取得を押し上げる動きも出てきました。「そうしたい」と求めている生き方と呼応するように、社会は刻々と変わっていきます。
一方、近年の外的な要因によって、暮らしと「働く」が変動した人もいるでしょう。内的な動機で生き方を決めていくだけではなく、外的な要因で変化せざるをえないこともあります。でもそこで気がついたことは、生活していく、暮らしていく、という日々の大切さでもあったでしょう。
暮らしに関することと働くこと、どちらも大切な場所であると再認識できたこと。その認識があるからこそ、より一層それらを大切にできるような生き方を創りたいと願う人は増えると思います。
社会が目まぐるしく変わっていく以上、親世代と同じような生き方が「安定」ではなくなっています。そのような状況でどのように生き方をデザインしていけばよいのでしょうか。
選択肢を増やす。
私たちはさまざまな場面で、選択を繰り返してきたと思います。
―どんな学校に行くか。
―どの会社で働くか。
―何を自分のなりわいとするか。
そこには自分が決めるに値してきた要素が確実にあるかと思いますが、その意思決定はどのようになされてきたのでしょうか。
また出産・子育て・介護などのライフイベントによって生み出される暮らしの変化が絡まると、物事を前進させていくときに自分だけの意思決定で進めなくなることも多いです。
生き方が異なる人同士の他者と、どのように意思決定を共有していけばよいでしょうか。
生き方に正解はなく、答えもありません。無数に伸びている眼前の道の中で、自分は何を選択していくのでしょう。生き方デザイン学は、誰しもがオリジナリティある「生き方」において何をもってその生き方を選択してきたか、ゲストのそれぞれの生き方に触れ、自分をふりかえっていく学びです。
自分が大事にしてきた「物事を決める軸」は何なのか。
これまでの意思決定を他者にどのように伝え、受け入れていくのか。
ゲストの話を聞くだけでなく、それも踏まえながら、参加した皆さんにいくつかの問いを投げかけていきます。
その問いについて、自分の過去を振り返って言語化することにも重きをおいています。
言語化できた言葉を他者に伝えること、そのアウトプットを通して自分の生き方をデザインする軸を見える化したいですし、参加者同士が「違う価値観、違う意思決定を持っている人だ」という受容と認識をしながら、対話を重ねていく時間をつくりたいと考えています。
・自分のこれまでや今を内省すること、
・「なぜ私はこう考えているのか?」と本質的な問いを自分に向けられること、
・行動し、自分のその時のアンサーに繋がっているのか確かめること。
このような循環を通して自分の生き方をデザインできるようになることを目指しています。
(第18期募集開始日:2021年11月15日)
第1回
この講義のゴールは、自分の意思決定の要素を見つけ、他者と対話し、自らが描く生き方をデザインすることです。第1回目は、この講義が生まれた起点・形を変えてきた背景を、社会の変化と共に考えます。生き方をデザインしていくために必要なことはなんだろう?実現するために、今の自分が何をすべきなんだろう?そんな皆さんが抱えている思いをアウトプットする場もあります。5回の講義のポイントや講義中にみなさんに考えて欲しいことをお話しし、生き方のデザインに通じる行程をお伝えします。
第2回
妊娠・出産・子育てという道の選択には、これまで自分が体験・経験したことがない学びと挑戦が広がっていた。それは女性だけに訪れる変化ではありません。ライフイベントにフォーカスをあてていくからこそ見えた新たな視点や動き、「働く」への繋ぎ方、こどもと住み暮らす地域への関わり方。「暮らす」と「働く」を交わらせていく人たちのプロセスから学びます。
第3回
組織で働く中で子育てなどのライフイベントが重なってくる時にどのように働いたらいいか、みな考える道だと思います。短い時間で働く中でも”前例のない働き方”にチャレンジしている人がいます。自分が「在りたい」と思った働き方と子育てとの在り方を自分自身で模索しながら、自分の周りに関係する人たちに依頼や協力や打診を繰り返しながら前に進めてきたはずです。組織の中でも自分の意思を決定しながら前に進めることができる、それを体現する生き方について学びます。
第4回
これまで自分の意志で選択を重ねてきた人生も、ライフイベントを経て家族が増えると、それぞれの選択がお互いの人生に反映されていきます。相手が選んだ選択を受け止め支え合うだけでなく、ライフもキャリアも共にデザインする。そんな生き方を実現する人は、どのようにパートナーと対話を重ねてきたのでしょうか。きっかけや日々の実践を紐解きながら、夫婦の新しいパートナーシップの在り方を探ります。
第5回
自分。まわり。社会。刻々と変化があるのは、自分も、周りも、社会も同じです。ライフイベントが自分の暮らしにおとずれたとき、自分によって変えられるものと、変えられないものがあることを、改めて実感します。 それらの間から「自分」はどうしたいのかを改めて見つめたとき。これから、自分はどの場所で、どのように生きていきたいのか….自分の中でゆるやかだけれど確かなラインがある生き方の創り方、一緒に探っていきましょう。