構成を立てる!
建築と同じように、映像においても一番大事なのは”土台”。つまり、構成です。 ストーリーやプロットが不透明だと、どんなに素敵な動画を撮影しても、いまいち意図の見えない映像になってしまいます。
主観的ではない、見る人を想定した映像を作成するにはどのようにストーリー構築をすればいいのか、何を意識すればメッセージを正確に伝えることができるのかを学びます。
【週末クラス】自分の伝えたいメッセージを「心を動かす映像」に表現しよう
ここ数年でスマートフォンでもフルサイズの動画撮影が可能になったり、プロフェッショナルなテレビの業界でも撮影機材に一眼カメラを取り入れたりと、映像制作においての「アマチュア」と「プロ」 の壁が徐々に低くなってきています。
しかし機材の差がなくなっているからこそ、何を撮影し、誰にどんなメッセージを伝えるのか?という視点がますます重要になっています。
では、「アマチュア」と「プロ」の差はどこでつくのか?理由はたくさんあると思いますが、その1つとして、「見る人を意識した映像を作っているか」、 つまり、自己満足の映像になっていないかが挙げられます。さらに言いかえると、見る人に感情を与える(楽しませる・感動させる・共感させる)映像になっているか。
そういった映像を創るためには、「見る人にどんなメッセージを伝えるのか」という構成力、「何をどう撮影するのか」という技術、撮った映像の中から「どのシーンを切り取り、どういった演出を使うか」というセンス、それらを身に付けることで見る人に届けたいメッセージを表現できるようになります。たとえプロと同じ機材を使ったとしても完成した映像に差が出てくるのは、そういった表現力を持っているかどうかが決め手なのです。
ここで、ふたつの30秒間の映像をご覧ください。どちらの映像もCOMMUNE246内にあるシェアオフィス「みどり荘2」のPVです。どちらも撮影のロケーション、機材、BGM、編集ソフトは同じです。
ひとつ違うのは、誰が作ったかということ。
1つめの映像は、キュレーターの増田(映像制作経験なし)、2つ目の映像は、教授の齋藤(映像制作会社勤務)が撮影・編集・加工しました。
この2つの映像、どちらの方が心に残りますか?Facebookに載っていたら、どちらに「いいね!」を押したり、シェアしたくなりますか?
実はこの2つの映像に「アマチュア」と「プロ」の差がつまっているのです。
この講義では、どういった力を身に付ければこの差を埋めることができるのかということを、構成・撮影・編集・加工それぞれの視点から丁寧に紐解いていきます。
みなさんにも映像業界で主流の編集ソフト(Adobe Premiere Pro CC2015)で編集にチャレンジしていただき、「見る人に感情を与えることができる作品」の第1作目を制作することをゴールに、実践を交えながら学んでいきます。
また独学ではなくクラスメイトと一緒に学ぶことで、他者には自分の映像がどう見えているのかがわかり、かつ他者との違いやお互いのいいところを汲み取ることができます。映像やアートに興味がある仲間と出会えるのも一緒に学ぶ醍醐味です。
映像は基礎さえ築けば、あとは作れば作るほど良い作品が生まれます。この講義はその土台作りの場として、みなさんが映像の世界へ第一歩を踏み込むきっかけになれればいいなと思っています。一緒に映像作りを楽しみましょう!
【教授による作品】
“Creative Camp in Portland 2016”
使用機材:sony α7
編集ソフト:Adobe Premiere Pro・After Effect・DaVinci Resolve
こちらは、2016年に自由大学主催で米国オレゴン州・ポートランドにて行われた Creative Camp in Portlandのドキュメンタリー映像です。 写真では醸し出せない現場の空気感やライブ感、生き生きとした参加者の様子が伝わるのが、 映像の魅力の1つです。
【卒業生による作品】
こちらは、第1期を受講した卒業生による作品です。1つ目は受講前の事前課題で提出した作品(30秒間)、2つ目は最終課題で提出した作品(3分間)です。どちらも「旅」というテーマで制作を行いました。構成・撮影・編集・加工のプロセスを学んだことで、大きく成長を感じられる作品です。
こちらは、第1期生全員の作品をひとつの映像にまとめたリール映像です。
卒業生一人一人の作品は「魅せる!映像学」Youtubeチャンネルでも視聴できます。ぜひご覧ください!
(第3期募集開始日:2016年12月19日)
第1回
建築と同じように、映像においても一番大事なのは”土台”。つまり、構成です。 ストーリーやプロットが不透明だと、どんなに素敵な動画を撮影しても、いまいち意図の見えない映像になってしまいます。
主観的ではない、見る人を想定した映像を作成するにはどのようにストーリー構築をすればいいのか、何を意識すればメッセージを正確に伝えることができるのかを学びます。
第2回
ストーリーが完成したら、いよいよ撮影です。 各自使用したいカメラ(できれば一眼レフカメラ、コンパクトデジタルカメラやiPhoneでも可)を持参いただき、機能や設定などにも 触れながら解説します。
この回ではゲスト講師に福田邦久さんを迎え、ストーリーをより効果的に伝えるには どのように撮影すれば良いのか、撮影の際絶対に守るべきルールなどを学びます。
また第3回目の講義までの間に「旅」をテーマにした映像を撮影していただき、第3回目以降の編集・加工・発表で使用していきます。(家から職場までの道のりを紹介する映像や、自分の住んでいる街の映像なども見る人にとっては「旅」です。必ずしも旅行に行く必要はありませんのでご安心ください!)
第3回
ここからが「魅せる」映像にするための大きなポイントです。撮った動画は撮りっぱなしにせず、編集作業に入ります。この回では、各自が「旅」というテーマで撮影してもらった素材を、Adobe Premiere Pro CC2015を使用して編集 します。
引き続き福田邦久さんをゲスト講師に迎え、撮影した素材へのアドバイスやソフトウェア使用時のアシストをしていきます。
第4回
さらに本格的な映像に仕上げるには、テロップや色調が不可欠です。 加工は簡単に言えば映像の装飾ですが、これがあるとないとでは出来映えが大きく違います。 特に、かっこいいタイトルテロップがあれば、YoutubeやSNSにアップした際により人の目を惹くでしょう。
色調に関しても、近年映像の業界でも重要性が高まってきています。 最後の盛り付け部分を、ソフトウェアの紹介と絡めながら解説します。
第5回
みなさんが「旅」というテーマで撮影・編集・加工した映像を最終発表します。
同じ「旅」というテーマですが、お互いの作品の視点の違いや、さらに良い作品にするには どんな工夫ができるかなどディスカッションします。